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夏休み~姫川源流部にて@白馬

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千国街道(国道148号線)は、姫川に沿って新潟県の糸魚川へと続く国道ですが、ここを走るとあまり目立たないところに、姫川源流部と親海湿原への入口標識が立っています。この前に10台くらい駐車できるスペースがありますから、そこに車を置いて、ここから散策開始です。前回紹介した親海湿原に続き、今回はそこに隣接する姫川源流部で観察した山野草などを紹介したいと思います。
白馬村滞在中は、雨が降ったりやんだりの愚図ついた天気が続いていましたが、この日も折り畳み傘を持参しての散策となりました。でも、途中で陽が射してくることもあり、全く予想のつかない天候でした。
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親海湿原の自然観察を終え、姫川源流部への案内標識に従って足を進めると、そこは涼しい森の中という印象です。散策路脇には、キンミズヒキが黄色い花穂を立てていました。朝方まで降っていた雨で、周囲はしっとり濡れていますから、それだけで何故か瑞々しい感じがしました。
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姫川源流部へ抜ける山道を歩くと、そこにはアカソの大群落が斜面を覆っていました。アカソはイラクサ科の山野草で、茎や葉柄が赤味を帯びているところが特徴です。花穂は雌花序は赤味を帯び、雄花序は黄白色とのことでした。
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ところどころで朱色の花が目を引きました。ナデシコ科のフシグロセンノウです。花茎の節の部分が紫黒色をしているところからフシグロセンノウの名前が付けられたとのことです。
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コーヒー母さんとチョコちゃんは、どんどん先へ進んで行ってしまいます。早く来るように呼ばれますが、なかなか足が進みません。
フシグロセワノウの花の部分を、少しアップで撮影してみました。花弁も雨に濡れてしっとりしています。よく見ると花弁の基部に2個の鱗片があるのが分かります。
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ここにもウバユリの花が咲いていました。周囲の林床を形成する山野草の中で、1mほどにもなるウバユリは、一段と背の高い花ですから、とてもよく目立ちました。
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姫川源流部の石碑が建つ場所まで来ました。この辺りで湧き出した水は、姫川となって山間を流れ下り、やがて糸魚川で日本海へと注ぎ込みます。訪れる人も少ない、静かな場所でした。
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姫川源流部の湧水地の周囲には、黄色くて大きな花穂が何本か立っていました。先端部の蕾が尾状になっているところから、メタカラコウになると思います。根の匂いが、防虫剤の宝香に似ているところから、この名前が付けられたようです。同じキク科の仲間にオタカラコウがありますが、こちらは花穂の先がより柔らかい感じがするところから、メタカラコウという名前が付けられたようです。
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散策路の脇には、うっかりすると見落としてしまいそうな、か細い薄紫色の花が咲いていました。キキョウ科のシデシャジンです。名前は四手沙参という漢字が当てられていますが、リボン状の花弁は5枚で、中心に雌しべが長く伸びています。
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ハギの仲間がピンク色の可愛い花を咲かせていました。3出複葉で葉の形が長楕円形であるところから、ヤマハギであると思います。でも、これはあまり自信のない判定です。
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真っ赤な赤い実をたくさんつけていたのは、スイカズラ科のガマズミです。東京周辺では、秋ごろに紅い実をたくさんつけ、野鳥達に餌を供給しているところをよく見ますが、まだ8月になったばかりですから、この辺りでは実が付くのが少し早いようです。
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コーヒー母さんは、この赤い実が気に入ったようで、チョコちゃんを入れて写真を撮るようにリクエストを受けました。しかし、当のチョコちゃんはあまり嬉しそうではありません....というか、ちょっと迷惑そう.....
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オレンジ色の美しい彩りの花は、ユリ科のヤブカンゾウです。図鑑によればヤブカンゾウは八重咲きで、雌しべと雄しべが花弁状になると解説されていましたが、この写真ではよく分かりません。
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by coffeeto2 | 2013-08-24 18:00 | 植物

夏休み~落倉にて@白馬

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今年の我が家の夏休みは、8月4日~7日までの4日間となりました。かねてから涼しい高原へ行きたいという、コーヒー母さんの希望がありましたから、この期間を利用して、長野県の白馬村へ行くことにしました。
この赤い屋根の建物は、落倉にあるミモザというペンションですが、3年前にペット同宿可能の宿をネットで探している時、偶然見つけて利用してみたところ、職場の互助会の助成も受けることができて、大変リーズナブルに泊まれました。オーナーも素晴らしい方で、快適に休暇を過ごすことができて、コーヒー党も母さんも大変気に入っていましたから、今年もまたここに連泊させていただくことにしました。愛犬チョコちゃんも、涼しい高原で過ごせますから元気一杯です。
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宿に到着した当日は、夕食までしばらく時間がありましたから、チョコちゃんと一緒に周辺の状況把握も兼ねて、ちょっと長い偵察散歩に出掛けてきました。しかし、この日は、思いのほか蒸し暑く、1時間ほど散歩している間に、汗をびっしょりかいてしまいました。
首にカメラをかけてチョコのリードを握り、林道をどんどん遡っていくと、林道脇には色々な花が咲いていました。これは、最初に観察することができたウバユリの花です。高さは1mほどもありますから、少し離れた場所からもよく目立つ存在です。
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チョコちゃんとの偵察散歩の途中で、一番よく観察できたのは、20cmくらいの白い花房をたくさん立てていたこの樹です。枝先に、白くて小さい花が集まって、総状花序を形作っていますが、これはリョウブの花になります。蒸し暑い森の中でしたが、涼しげに咲いていました。
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雄しべが放射状に広がるこの花は、葉の形がボタンの葉に似ているところからボタンヅルという名前が付けられています。キンポウゲ科に属する花で、同じ仲間のセンニンソウにとてもよく似ていますが、葉に鋸歯があるのがボタンヅルで、ないのがセンニンソウです。白い十文字に広がる4枚の花弁のように見える部分は、実は萼片であるとのことです。
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長く伸びた茎の上部に、球状の白い花穂をたくさんつけていたのはヤマウコギの花になると思います。といっても、これは自信を持って同定している訳ではありませんから、間違っていたら教えてください。
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ピンク色の蝶形の小さい花をたくさん咲かせていたこの樹は、ハギの仲間であることはすぐに分かりました。でも、種類を特定することはなかなか難しいですね。これは、葉っぱが丸いところからマルバハギではないかと、自分勝手に同定してみました。
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宿泊したペンションから歩いて10分くらいのところに、この落倉自然園がありました。3年前に来た時には、こんな自然園があることは知りませんでしたが、今回は宿に置いてあったパンフレットを見て、始めてその存在を知りました。春先には、群生するミズバショウやザゼンソウが開花して見事な眺めになるようです。
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白馬村に滞在中は、毎朝涼しいうちに愛犬チョコちゃんと散歩することが日課となっていました。近くのグランドでは、朝6時からラグビー合宿の練習が始められています。その脇を抜けると、フヨウの花が群生する場所がありましたが、見るからにとても涼やかな風景です。
帰りにグランドの脇を抜けると、前日の雨でぬかるみ、ラグビー選手たちは、まるで田んぼの中にいるように、着ているシャツも分からないほど、泥だらけになって練習していました。
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ヒレハリソウの群落です。私の持っている山渓の図鑑には「野に咲く花」にも「山に咲く花」にも掲載されていません。外来植物になるようです。英名はコンフリーと呼ばれ、以前はこの植物の根が医薬品として利用されたこともあったと聞いたことがありますが、今では有毒植物とされているようです。
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泊まったペンションを取り囲む森の中を散策していると、とても鮮やかなコオニユリの花が目に付きました。深緑の森の中ではひときわ目立つ存在です。オニユリとよく似ていますが、葉腋という葉が茎に付着する部分にムカゴが付くのがオニユリで、コオニユリには付きませんから、ここで識別できます。
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昨夜は雷がなって、かなり強い雨が降っていたようですが、朝方には上がってくれました。しっとりとした朝の空気が爽やかで、気持ちが良いです。そんな空気を胸いっぱいに吸いながら、今日もリードを握って日課の散歩に出かけてきました。森の中には、朝露ならぬ雨露に濡れたソバナの花が、瑞々しさを誇示するように咲いていました。
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こちらは、ソバナの花と色合いがよく似た、ユリ科のコバギボウシです。ソバナと同じように、花は下向きに咲きますが、コバギボウシのほうが花が細長いですね。 (ちなみに、ソバナはキキョウ科です。)
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by coffeeto2 | 2013-08-22 18:00 | 植物

島で見た花々@八丈島

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八丈島で野鳥観察をしようと、仲間3名で誘い合わせて出掛けたのが、7月20日〜21日のことでした。19日の夜に竹芝桟橋を出港した定期船のかめりあ丸に乗って、20日の朝9時過ぎに島に着きました。
島内ではレンタカーを借りて、三原山の林道を中心に走り回りましたが、観察のポイントに着いて、野鳥の出現を待つ間、周囲の花も撮影してきました。
これは、そのポイント周辺にたくさん咲いていたヤブミョウガです。
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ヤブミョウガをアップで撮影してみました。白い花弁にピンク色をした斑の彩りは、それなりに美しいものであると思います。
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ヤブミョウガは、ミョウガという名前が付いていますが、ツユクサ科に属する野草になります。葉の形がショウガ科のミョウガの葉に似ていることから、この名前が付けられたようです。
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島内の林道沿いには、このタマアジサイの花もよく見られました。本州の宮城県南部から紀伊半島の太平洋側に分布する、日本固有種になるようです。もちろん伊豆諸島にも分布していて、たくさん観察できました。
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タマアジサイの名前の由来となっているのは、この蕾の形にあります。花序が総苞に包まれて、丸い球のような形をしているのです。これなら、だれが見てもタマアジサイだと分かりますね。
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山を歩くと、樹の幹にテイカカズラのツルが絡み付いているのをよく観察しますが、ここでは常緑の木本としてたくさん生育していました。テイカカズラの花は、白くて5枚の花弁をつける高坏形をしています。中央部が黄橙色をしているところがワンポイントですね。
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八丈島では、光るキノコを何種類も観察することができます。実は、去年2人で来た時も見に行こうと思ったのですが、2人ともビールの魅力に勝てず果たせませんでした。それで、今回は自生地まで歩いていける宿に泊まって、夕食後3名で足を運んでみました。
結果は、残念ながら見ることは出来ませんでしたが、水路に咲いていたホテイアオイを、ストロボを発光させて撮影してきました。
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島内の林道では、この白い花のホタルブクロがよく目に付きました。本土では、白色ばかりではなく、薄紫色のものもありますが、島には白色しかありませんでした。
調べてみると、これはシマホタルブクロといって、ホタルブクロの変種になるそうです。この変種の特徴としては、花が少し小さく、花の数が多めにつくようです。
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林道や水路の脇など、所々でこの鮮やかなオレンジ色の花が咲いていました。これは、本土でも見る事ができるヒメヒオウギズイセンです。
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ヒメヒオウギズイセンは、アヤメ科に属するスイセンの仲間ですが、明治時代に移入された外来種になるようです。
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図鑑によれば、このヒメヒオウギズイセンは、ヨーロッパで交雑により作られた園芸植物になるということです。花茎は、5〜80cm程になり、上部に2〜3cmの花をたくさん咲かせます。
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by coffeeto2 | 2013-08-19 18:00 | 植物

戦場ヶ原の花々@奥日光

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奥日光で過ごした3日間は、自然観察についてはとても成果の上がる結果が出ましたが、残念ながら天気に恵まれず、爽やかな青空をバックにした、高原ならではの写真は期待外れでした。
7月三連休の初日は、高速道路が渋滞されました。ちょうど、職場の定期健診でひっかかり、再検診を受けなければならなかったので、朝一番で近くの医院に検査通院の予約を入れて、遅く出発すれば渋滞も回避できるだろうと、自宅でお昼を食べてから出たので、戦場ヶ原到着は夕方近くになってしまったわけです。少し雨模様であることも手伝って、人影は少なく静かに散策することができました。これは、木道を歩いているときに湯川沿いの樹林帯で見つけたミヤマイボタの花です。
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ミヤマイボタは、モクセイ科に属する樹木で、標高1,000m以上の山地に生育します。それより低い場所ではイボタノキが生育しているようです。花の大きさは6~7mmほどで、このように枝の先に花を付けます。
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5枚の白い花弁を広げた花が集まって咲いていました。花弁の先端には少し窪みがあります。これはノイバラの花です。名前の通りバラ科に属する落葉低木で、林縁などに普通に生えていますから、ともすれば見落とされがちであると思います。
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赤沼茶屋分岐から戦場ヶ原の木道に入り、直ぐのところに団体客の記念写真などが撮れるような広場があります。その奥に、このホザキシモツケの花畑が広がっていました。記念写真で並ぶ踏み台の向こう側ですから、木道からは気がつきにくい場所にあります。
実は、この場所がノビタキの繁殖場所にもなっていて、ホザキシモツケのピンク色の花穂に留まるノビタキを撮影するのにちょうど良い、絶妙のポイントになっていました。
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ホザキシモツケは、直径が6~7mmほどの小さい花をたくさんつけますが、このような形状のものを穂状花序(すいじょうかじょ)というのだそうです。これに対して、普通のシモツケソウが花をつける形状は散房花序(さんぼうかじょ)と呼ばれます。
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緑一色の草原に、白い花穂を立てていたのは、イブキトラノオです。
夏の戦場ヶ原ではおなじみの花ですが、滋賀県の伊吹山に多く生育しているところからこの名前がつけられたようです。
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イブキトラノオはタデ科の山野草で、高山の日当たりの良い湿地を好んで群生する多年草です。小さな花が穂状花序を形成し、ネコジャラシのように、茎の先端に5~8cmほどの花穂をつけていました。花は白色のものがほとんどですが、ややピンク色がかったものもありました。
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これも、夏の戦場ヶ原で普通に見られるノアザミの花です。高さは5~60cmくらいから、高いものでは1mくらいのものまでありました。花の下の総苞片と呼ばれる部分は、触るとネバネバした粘り気があります。
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戦場ヶ原ではホオアカやノビタキが繁殖していますが、その姿が良く見られる場所にカメラを据えて、出現を待っている間、近くの草原に目をやると白い花穂が目に付きました。ランの仲間のミズチドリでした。日当たりの良い湿原に生育する花ですから、戦場ヶ原のような環境が生育地としての条件を満たしているのだと思います。
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最後はハクサンフウロです。ピンク色の5枚の花弁を思いっきり広げて、太陽の恵みを受けているような花姿です。花の大きさは、直径2~3cmほどでしょうか、戦場ヶ原の木道を歩いていると、草むらの中に点々と、その姿を見ることができました。
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by coffeeto2 | 2013-08-17 18:00 | 植物

雨に濡れたコケモモの花@女峰山

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7月の3連休は、奥日光へ自然観察に出掛けてきましたが、その中日に女峰山の山頂を極めてきました。当日は、明け方まで雨が降り続いていましたが、早朝からは降ったり止んで、一時は青空も覗く状況になってくれましたから、この時点で登頂することを決めました。でも、登山道のスタート地点にある林道に取り付くころには、再び雨が降り出すようなハッキリしない天候となってしまいました。女峰山では、標高2,000mを超えるあたりから、コケモモのうっすらとピンク色味を帯びた、小さい花がたくさん目につくようになってきました。
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この日は、標高が上がるにつれてガスにまかれて周囲の景色も見られないような状況になりましたが、登山道のいたるところで、雨に濡れたコケモモの可愛い花を観察することができました。
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これは、急な登山道を登っている時に、そのすぐ脇で目についたコケモモの群落です。亜高山から高山帯にかけて繁殖する、ツツジ科に属する常緑低木ということです。
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コケモモの実で作ったジャムは大変おいしいですね。その匂いに誘われたわけではないでしょうが、まだ咲いたばかりのコケモモの花に、ハエの仲間が取りついていました。
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こちらは、とてもピンク色味が濃い花です。白色味が強いものから、赤色味の強いものまで、コケモモの花にはたくさんのバリエーションがありました。この花を見ると、山に登ってきたなという実感が湧いてきます。
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by coffeeto2 | 2013-07-28 20:13 | 高山植物

山頂はホワイトアウト@女峰山

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7月の3連休は、自然観察の好機ですから野鳥や山野草を堪能しようと、定番である奥日光へ出かけてきました。現地では狙い通り、たくさんの野鳥や山野草との出会いが楽しめましたが、もうひとつの目的は女峰山(標高2,483m)に登頂することにありました。というのも、6月にコウシンソウを見るために庚申山へ登ったとき、女峰山にも生育しているとの話を伺いましたから、どんな山か是非登ってみたくなりました。
女峰山には3連休の中日に登頂したわけですが、この前夜から早朝まで雨が降り続いていました。でも、午前6時前には雨が上がり、時折青空が覗くような雲行きになってくれました。登るなら今でしょう!という訳で、遅ればせながらの行動開始となりました。ところが、歩き始めるころには再び雨が降り始め、おまけに高度が上がるにつれて濃霧に包まれてしまい、山頂標識を撮影したときは、全くのホワイトアウトの状況でした。これは、女峰山の山頂で撮影した標識ですが、この距離でもガスで霞んでいます。
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ここは志津峠と言ってよいのでしょうか?右へ行けば志津避難小屋を経由して男体山へ、左へ行けば大真名子山に続く登山道です。午前7時前には到着したのですが、既にたくさんの車が駐車していて、自分の車を停める場所に困るくらいでした。何とか車を置く場所を確保して、女峰山に向けて富士見峠方向へ直進するのですが、この林道歩きは思っていたより長い距離でした。この先の林道終点まで車で行っても良かったくらいですが、女峰山→帝釈山→小真名子山→大真名子山と縦走することも想定していたので、この場所からのスタートとなりました。
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こんな林道を一人で延々と約1時間掛けて歩きましたが、ずっと小雨が降り続いている状況でしたから雨具を着て、ザックにも雨カバーを装着しています。先週の八ヶ岳登山と同じ状況になってきましたが、ガスが掛かっていないだけ今回のほうが恵まれていると.....今回はそう思いながら歩いていました。
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ここは、富士見峠へ向かう志津林道と女峰山へ向かう登山道の分岐です。今まで歩いてきた林道を振り返って撮影していますが、登山道はここから左下の谷底へ深く降りていきます。谷底のガレ場をトラバースして、そこからまた登りなおしますから、気分的にちょっと嫌なコースになります。
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林道分岐から谷底まで下ってきたところで、このヤマブキショウマを見つけました。同じ仲間のトリアシショウマの葉は3回3出複葉で、ヤマブキショウマは2回3出複葉ということですが、葉の部分がちゃんと写っていなかったので識別が難しいです。
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谷底に下りる手製の梯子が掛けられています。間隔が少し広いので降りにくい梯子でした。林道方向を示す案内が書かれた岩の脇を抜けて、反対側の斜面まで谷底のガレ場をトラバースしました。
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まだ小雨が降り続いている状態です。反対側の斜面をかなり登ってだいぶ汗もかいたところで、ハクサンシャクナゲの綺麗な花を見つけました。大きな葉が雨に濡れています。ここでも小休止がてら、カメラを出して撮影です。
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土砂が崩落したような沢筋の脇の尾根道をさらに登って行きます。この辺りで雨はほとんど上がっていました。なかなかの急登ですが、雨具を脱いで急登に取り付きます。冷えた冷気が気持ちよく感じます。間も無く目の前に女峰の冷水と呼ばれる水場に到着です。先着者が「冷たくて美味しいですよ。」と声を掛けてくれました。
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木々に囲まれた登山道ではあまりたくさんの花は見られなかったのですが、このカラマツソウだけはよく目につきました。尾根道が少し緩くなったところで、咲いていたカラマツソウを撮影しました。
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両手も使わないと登れない様な、大きな段差のある場所が何ヶ所かありましたが、難なく通過して登山道が曲がり道となる場所に差し掛かったところで、水場と唐沢小屋を案内する標識がありました。ここから唐沢小屋までは、あと10分ほどの道のりです。
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視界が開けた場所で振り返ると、登山道から男体山と大真名子山が見えました。でも、どちらの山にも雲が低く垂れ込んでいます。概ね2,000m以上は雲の中のようです。これでは女峰山もガスの中で展望は全く望めないでしょう。
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かなり標高が高くなり、登山道の脇にゴゼンタチバナの花が目につくようになりました。小さい花ですが、4枚の花弁を広げた姿はよく目立ちます。
以前に足を運んだ草津白根山では、このゴゼンタチバナが大群落を作っていたのが懐かしく思い出されました。
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さて、森の中に唐沢小屋が見えて来ました。ここで休憩しておやつでも食べようとザックを開いたところ、何と昼食を準備していたのに、入れ忘れていたことに気がつきました。あぁ!何ということでしょうか。おやつのビスコが1箱だけです。ガッカリして以後の行動予定について思案を巡らせたのですが、大真名子山までの縦走は、ガスの中で展望は望めないから諦めて、女峰山だけは登ってこようと、計画の大変更を余儀無くされました。
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唐沢小屋の脇には、こんな石像が置かれていました。かなり古いものでしょう。不動明王でも祀ってあるのでしょうか?
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雨に濡れた登山道のあちらこちらに、マイヅルソウも目立つようになって来ました。もっと前から咲いているのは気がついていましたが、草むらの中だったり形が悪かったりで、撮影対象となる花を探していました。どこかで妥協して撮影しなければ、後で気がつくと写真がなかったということになりかねません。
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唐沢の標識です。この辺りから、登山道はガレ場の急斜面に変わっていきます。足元が岩だらけで、おまけに大変崩れやすいですから、ゆっくり、ゆっくり足を進めました。
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100m以上続いたガレ場を越えて、岩が露出した場所に取り付きました。下の方から見上げていたら、白い花が目についていたのですが、ここまで登ってきてやっと撮影することができました。初めて見る花でしたが、後から調べてみるとオノエランであることが分かりました。
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緑色した大きな葉を広げて、黄色い可憐な花を幾つも咲かせていたのは、先週八ヶ岳でも観察することができたミヤマダイコンソウです。1株や2株で咲いているとそんなでもないのですが、このように群生しているとすぐに撮影対象になります。
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これは、ミヤマダイコンソウと一緒に咲いていたものですが、後から調べてもなかなか分からず往生しました。でも、ホソバイワベンケイであることが判明した時には、胸のつかえも取れてスッキリした思いです。
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この辺りは、標高2,200~2,300mくらいになります。温度計を持っていかなかったのですが、気温はかなり低くうなっていて、10℃前後ではないかと思います。付近にはコケモモの群生がたくさん目に付くようになりました。この花を見ると、高山植物が観察できる亜高山帯に来たという実感が湧いてきます。
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周囲のガスはますます濃くなり、周辺の様子はよく見えません。足元には、小さい花ですがサクラソウ科のツマトリソウが、コケモモやゴゼンタチバナなどに混じって、ちらほらと可憐な姿を見せてくれました。
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もう、山頂にいる人の声がすぐそこに聞こえてくる場所まで登り詰めてきました。ガスがかかっているので、上の様子がよく分かりませんが、山頂直下の急登を上っていると、白くて可愛い集合花が咲いているのが目に付きました。葉は丸い形をしています。この写真を頼りに調べてみると、マルバシモツケであることが分かりました。
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女峰山の山頂のすぐ下には、こんな祠が建っていました。他の山の山頂で見る祠に比べると、かなり大きめな祠になると思います。
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祠の写真撮影もそこそこに、急いで目の前の山頂を目指します。岩がゴロゴロしている山頂までの間には、岩の隙間に黄色い花が固まって咲いていました。タカネニガナであると思います。
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女峰山(標高2,483m)山頂で居合わせた人にお願いして、記念写真のシャッターを押してもらいました。山頂は濃霧に覆われてガスっていますから、男体山や大真名子山、小真名子山などの山並みはもちろん見えません。それどころか、私の姿すら霞んでしまっています。
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こちらは、下山途中に撮影したものですが、白い花で、ツツジかに属するであろうということは見て分かりましたが、後から調べてみるとコメツツジであるようです。
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唐沢の急なガレ場を下るとき、少し離れた岩の斜面に白い花がたくさん咲いているのが見えました。ガレ場の斜面を恐る恐るトラバースして、近づいてみると雨に濡れたツガザクラでした。
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これは、既に花が終わったツガザクラの群落の中に咲いていたネバリノギランです。一応、念のために花穂に触ってみると、ベタベタとした粘り気がありましたから、ネバリノギランであることが確認できました。
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登山途中にもバイケイソウ葉たくさん見られましたが、どうした訳かほとんどの株は花穂が切り取られていました。ここは登るときには気がつきませんでしたが、くだりの登山道から見たら見事な群落になっていました。
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このギンリョウソウも、登るときには全く気がつきませんでした。下る際には目線が変わりますから、見つけることができたと思います。小群落ですが、オリンパスE-M5に12~50mmの標準ズームをつけて、マクロモードにセットした上で撮影しています。
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これは、志津林道まで降りてきたところで、振り返って女峰山を撮影したものです。あれだけガスが掛かっていたのに、下ってきたら天気はすっかり回復して青空まで覗いています。
山の天気は変わりやすい......実感しています。
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これも、志津林道で撮影し大真名子山です。今回はアクシデントなどがあって、ここまで縦走できずに残念でした。次回は、この山にもぜひ登ってみたいと思います。
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志津林道は、こんなシラカバだけの純林の中を縫うように続いていました。登山を無事に終えて、青空も見える爽やかな天気となりました。気持ちよい疲労感包まれながら歩くシラカバの道に、気分はもう最高です。
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by coffeeto2 | 2013-07-26 21:03 | その他

赤岳天望荘から美濃戸へ@八ヶ岳

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お早うございます。昨日からのガスに巻かれた強風は、今朝も変わらず続いています。ここ10日ほどずっとこんな天候が続いているそうです。昨夜泊まった赤岳天望荘には、天水を集めた五右衛門風呂がありました。ここで汗を流して、今朝はスッキリと言いたいところですが、少し頭が痛いです。昨夜、皆で盛り上がって飲み過ぎたのか、高山病の症状が出たのか.......。でも、山荘の食事は夜も朝もバイキングで、コーヒー飲み放題だったのが良かったです。
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今朝の出発は午前7時ですから、朝食後ゆっくりくつろげました。天気の様子を確認しようと外に出てみると、なんと西側の斜面にウルップソウが群生しているではありませんか。昨日、到着した時は、強風と雨から逃れるように山荘に飛び込みましたから、全く気がつきませんでした。
事前の情報で、ウルップソウは硫黄岳に咲いているという事でしたから、ここで見られるとは思ってもいませんでした。早速、カメラを持ち出して撮影です。登山道脇には、群生地に踏み込まないようにロープが張られ、近くに寄れませんから、望遠レンズに付け替えて撮影しました。
しかし、相変わらずの強風でブレブレの写真ばかりです。何枚か撮影しているうちに、雨具を着ていても寒くなってきたので、早々に山荘内へ戻りました。外気温は10度以下ですが、強風のため体感気温は5度くらいだったと思います。この日、都内は梅雨が明けて、35度を越える猛暑となったというのがウソのようです。
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今日のコースは、赤岳天望荘→横岳→硫黄岳→赤岳鉱泉→美濃戸へ下る予定で歩きます。山荘を出発すると、すぐに行者小屋へと続く、地蔵尾根との分岐の地蔵ノ頭に着きました。たまたまこの日は、この地蔵様の祭事があるということで、赤い雨具を着ている女性が神主さんだそうです。祭事の準備を始めたところですが、同行してきた方から、日本一美しい女性の神主であるとの話を聞きました。
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山荘を出てからここまでずっとガスの中で、景色は全く見えなかったのですが、急に晴れ間が覗きました。青空が見えます。そして、前方にはすごい岩峰が....撮影したときには分からなかったのですが、後から確認してみるとどうやらこれが二十三夜峰になるようです。次の目標である横岳は、あの岩峰を越えたその向こうにあるはずです。
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ガスが晴れると、遥か下のほうに茅野の市街が見渡せました。でも、これが見えたのはほんの短い間だけでした。山の上はガスと強風のひどい天候ですが、きっと下界は晴れているんだろうなと思います。
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二十三夜峰に取り付くと、何箇所かで両手両足を使った登攀を余儀なくされました。でも、そんな険しい岩峰でも可憐なミヤマオダマキが出迎えてくれました。ありがとう、ここでカメラを構えて小休止です。
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人が一人やっと通れるほどの狭い尾根道の急登をよじ登ると、すぐ脇の岩壁の前に紫色の少し大きめな花穂が目に付きました。こんなところにハクサンチドリが咲いていました。今までハクサンチドリを見たのは、標高の高い草原のような場所がほとんどでしたから、こんな岩峰に咲いているのにちょっと驚きました。
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尾根道のガスは、一向に晴れる気配がなかったのですが、二十三夜峰を過ぎて間もなくのところで再び少し薄くなってくれました。周囲の景色を撮影するチャンスです。白一色の霧の向こうにかすかに姿を見せた岩峰を、慌てて撮影しました。撮影した場所を地図で確認すると、「ルンゼの一枚岩」と呼ばれているあたりになると思います。
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強風は相変わらずで、むしろ次第に強くなっているような感じです。尾根上の岩を乗り越えるときなど、ちょっと危険を感じるような状況になってきました。細い尾根道も要注意です。周囲の景色は全く見えませんが、所々で出迎えてくれる高山植物が気持ちを和らげてくれます。この岩壁にはツガザクラが群生していました。とても厳しい環境ですが、みんなで寄り添って花を咲かせているようでした。
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さて、こちらは花は咲いていませんが、蕾がかなり膨らんできています。これも写真だけ撮影しておいて、後から調べてみると葉のつき方から、濃いピンク色の花を咲かせるタカネイバラであるようです。
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縦走路の随所でこの青紫色の花が目に付きました。マメ科の高山植物であるオヤマノエンドウです。
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ガスで周囲は真っ白ですが、足元の岩だらけの縦走路だけを見ながら歩いていると、所々に咲いているミヤマシオガマのピンク色の花がよく目に付きます。
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縦走路の少し開けた場所で小休止となりました。ザックを下ろして、周囲の高山植物の撮影開始です。これは、岩陰で強風を避けるように咲いていたハクサンイチゲです。
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休憩場所から深く切れ込んだ谷底を覗き込むと、急斜面の崖にウルップソウの大群落が広がっていました。上から撮影しているので、そんなに急な感じには見えませんが、この斜面を下るのは恐怖です。また、かなりガスっていますから、写真ではうまく再現できないのが残念です。
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前のほうから「コマクサが咲いているよ。」と声が掛かりました。急いで声の方向へ向かうと、岩陰に雨粒をたくさんつけたコマクサが蕾を膨らませて、今まさに花開こうとしていました。この辺のコマクサの花期は7月中旬以降ですから、今回は期待していませんでした。それだけに、とても嬉しい発見となりました。
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縦走路の大きな岩の全面を、チョウノスケソウの大群落が覆い隠していました。
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ほどなく、横岳(標高2,829メートル)山頂に到着しました。ちょっとあっ気ない感じでしたが、そんなに広くない山頂に標識が立っています.....と言っても、かなり横に傾いています。まさか、横岳だからこんな状態にしているわけじゃないですよね (^^;;
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横岳の山頂直下の岩陰で、とても小さくて黄色い花を見つけました。ミヤマダイコンソウです。
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これも、横岳の直下で見つけた岩陰に群生するクモマナズナです。当初、ウメハタザオと紹介しましたが、訂正しておきます。
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太いひげのような葉をたくさん伸ばしたイワヒゲが、垂直の岩肌の隙間にへばり付くように花を咲かせていました。
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大きな岩の上にちょこんと乗っかるように固まって咲いていた、イワカガミの小群落です。
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縦走路の脇に、ロープで保護されたコマクサの繁殖地がありました。地面は溶岩のような石がゴロゴロしています。ほとんどはまだ蕾も膨らんでいませんでしたが、ピンク色ばかりのコマクサの中で、黄白色の蕾を膨らませていたコマクサがありました。シロバナコマクサになるようです。
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コマクサの群生地には、こんな黄色いスミレの仲間も咲いていました。タカネスミレでしょうか、キバナノコマノツメでしょうか?
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相変わらず強風が吹き荒れ、まともに歩く事が困難な状況です。風の来る方向に体を傾けながら歩きますが、どうしてヨロケてしまって、真っ直ぐ進めません。「もう間も無く硫黄岳山荘だよ。」との声が聞こえて来ましたが、濃霧の中ではどこにあるのか全く分かりません。やっとそれらしい姿がぼんやり確認出来たのは、ほんの2〜30m手前でした。小屋の前で撮影しても、この程度にしか写りません。
とにかく中に入って休ませてもらいましょう。中はストーブが焚かれ、暖かく迎え入れてくれました。
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小屋の中で腰を下ろし、おやつと飲み物で休憩をとった後、いよいよ最後のピークである硫黄岳に向けて出発です。途中にこんなケルンが7ヶ所にあって、ガスの中で我々を導いてくれました。ケルンがなければ、どこを登っているのかも分かりません。
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爆裂火口の脇を通過して、硫黄岳山頂(標高2,760m)に到着しました。爆裂火口は標高差600m近くもある断崖になっているようですが、このガスの中では何も見えないし、第一この強風の中、近づくのは大変危険です。山頂は、テニスコートが何面も取れそうなくらいの広さがありました。ここでも全員で記念写真を撮りましたが、濃霧と雨でまともに写っていません。
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硫黄岳山頂を後に、赤岳鉱泉への道を進みます。ムシトリスミレがあったのは、山頂から少し下ったところです。天候のせいにするつもりはありませんが、何故かこんな写真しか撮れませんでした。
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ここは赤岩の頭です。右へ行けば峰の松目方面ですが、我々は左にコースをとって、赤岳鉱泉へと下ります。
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森林限界を通過して、樹林帯に入って来ました。風は弱まってきましたが、相変わらず小雨が降っています。登山道脇の草むらに、白い花が咲いていました。コガネイチゴですが、この花の名前がなかなか分からずに調べるのに苦労しました。
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こちらはバイケイソウです。登山道の脇に生えていました。同じ仲間のコバイケイソウは白くて立派な花穂を付けますが、このバイケイソウの花はとても地味です。
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標高が下がるにつれて、次第に天候も回復してきました。今まで着ていた雨具を脱ぐために小休止しましたが、そこでこのミヤマキンポウゲを見つけました。
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だいぶ下ってきましたが、山道のあちらこちらに、このオサバグサが咲いていました。それにしても、独特の花姿をしています。
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これが赤岳鉱泉です。我々は、ここでお昼を摂りました。レンズが濡れていて、一部にソフトフォーカスが掛っています。
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これは、2~30cmほどもある大きな葉の上に、鋭い棘をたくさん立てていたハリブキです。初めて見ましたが、教えてもらわなければ気が付きませんでした。ウコギ科に属するとのことです。
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赤岳鉱泉を後にして、我々は美濃戸山荘に向けて北沢に沿った、長い道のりを下っていきます。途中で出会った渓流は、水量が豊富で、轟々と流れ落ちていました。
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草むらに白い花を穂垂れていたのは、タデ科のムカゴトラノオと思います。
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このあたりの渓流は、傾斜が少しゆるくなっていますが、それでも水の流れはかなり速かったように思います。
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これはマタタビの花です。私は初めて見ます。枝の上部につく葉が白くなるから、マタタビであることはすぐに分かりましたが、こんな花が咲くとは知りませんでした。
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美濃戸山荘まではもう少しです。我々の八ヶ岳縦走は間もなく無事に終了となりますが、ここで見事なハクサンシャクナゲの花を撮影することができました。
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by coffeeto2 | 2013-07-10 20:12 | その他

美濃戸から赤岳天望荘へ@八ヶ岳

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山の仲間(登友会)の幹事さんから、今月の定例山行について希望調査がありましたから、『八ヶ岳のウルップソウが見たい。』 という希望を出していたところ、7月6日(土)~7日(日)は八ヶ岳の赤岳天望荘に一泊して縦走することになりました。コースは美濃戸から行者小屋→阿弥陀岳→赤岳→横岳→硫黄岳→赤岳鉱泉へ下るコースです。
この写真は、赤岳山頂の標識を撮影したものですが、事前の天気予報は良かったのに、山頂は強風と横殴りの雨で視界は全く利かず、周囲はガスで真白でした。防塵防滴のオリンパスE-M5で撮影しましたから、かろうじてこの標識の写真が撮影できたような状況です。
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今回のメンバーは10名(男7名、女3名)ですが、18歳から74歳まで年齢幅があります。美濃戸口から愛車のエクストレイルで未舗装の悪路を駆け上がり、着いたところは林道終点にあるこの赤岳山荘でした。3台の車をここに停めて、赤岳天望荘に向けて出発しました。
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赤岳山荘は、標高1,700mほどもありますから、この周辺では山野草がたくさん観察できます。これは、林道脇にピンクのカーペットを敷き詰めたように咲いていたイブキジャコウソウです。
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登山道脇の草むらには、キバナノヤマオダマキが頭をもたげて、撮ってくれとばかりに自己主張していました。早速カメラを取り出して撮影です。ヤマオダマキは萼片が紫褐色ですが、キバナノヤマオダマキは萼片まで黄色いですから一目で分かります。
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林道終点から橋を渡ると、登山道が始まります。その橋の下を流れていた渓流は水量が豊富で流れは速かったのですが、水はとても澄んでいて綺麗です。
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八ヶ岳の山麓は、たくさんのコケで覆われているのが特徴です。独特の雰囲気ですが、歩いていると爽やかで気持ちがよくなります。そんな登山道脇の草むらに、白くて小さい花をたくさんつけたズダヤクシュが並んで咲いていました。
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間もなく赤い三角屋根の美濃戸山荘に到着しました。登山道はここから北沢と南沢の二手に分かれます。北沢を行けば赤岳鉱泉へ、南沢を行けば行者小屋へと続きます。阿弥陀岳を最初の目的地とする我々は、南沢へ足を進めました。
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南沢の登山道は、行者小屋までは標準歩行タイム2時間の道のりですが、だらだらの登りでなかなか高度が稼げません。山野草の写真を撮りながら歩く私は、どうしても一番最後になってしまいます。薄暗い林道を歩いていると、マイヅルソウが目につきました。慌てて撮影して皆を追いかけると、だらだら道でも余計に汗をかきます。
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登山道の取り付きまで天気は良かったのですが、途中の土石の沢ごしに山の方を見ると、雲が低く垂れこめて悪天候が予想されました。
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南沢のだらだらした長い道を登り詰めて次第に高度を上げると、黄色い花の群落が目につくようになりました。これは、スミレ科のキバナノコマノツメです。黄色い花のタカネスミレによく似ていますが、唇弁が細いところが識別のポイントになるようです。
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この辺りでは、白い花もよく目立ちます。シロバナノヘビイチゴもたくさんありましたが、このゴゼンタチバナも林床に増えてきました。4枚の白い花弁をつけているように見えますが、白い部分は萼片になるようです。
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薄暗い林床にオサバグサを見つけました。とても暗い環境でしたから、手振れした写真になってしまいました。実は、6月にあしだちの仲間と入笠山へ行った時に探しましたが見つからず、尾瀬に近い帝釈山へ行って観察しようかと思っていましたから、大感激です。コマクサと同じケマンソウ科に属する花ですが、葉の形を見ると、シダの仲間のような独特の形状をしています。
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標準歩行時間を1時間ほどオーバーして、行者小屋へ到着しました。大変ゆっくりしたペースですが、会長が常々言っている「山は逃げませんから。」という言葉が象徴するような、我々パーティーの登山スタイルです。
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行者小屋で休憩していると、雲がいよいよ低く垂れこめて、天候の悪化が予想されました。そこへたまたま、ヘリコプターが何度も飛来してきて、荷物を降ろしていました。帽子やタオルが吹き飛ばされるような、回転翼からの強風を避けながら、小屋の軒先から撮影したものです。
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登山道を下ってくる人たちとすれ違うと、みんな雨具を着てザックカバーを装着しています。山の上の方はかなり天候が悪いようです。うっすらと濡れた登山道には、白くて可愛いミツバオウレンの花がたくさん観察できました。
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この標識はだいぶ傾いていますが、文三郎尾根から赤岳を目指す分岐の標識です。ここまで、最高齢の一人の足取りがだいぶ重くなってきたことと、天候の悪化が予想されたことから、阿弥陀岳をエスケープして、ここから赤岳へ直接登頂する予定に変更しました。
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文三郎尾根へ向かう登山道へ踏み込んだところで、ミツバオウレンとイワカガミの可愛いコラボレーションを観察することができました。
天候の悪化は避けられないようですが、標高が上がるにつれて見られる花が増えますから、私の期待はますます膨らみます。
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尾根道に取り付くと間もなく、雨に濡れたコケモモの花が目につきました。うっすらとピンク色がかった白色ですが、花の色は濃淡の変化が大きいようです。秋には赤い実をたくさんつけてくれますが、これで作ったジャムをヨーグルトに混ぜて食べるのがとても美味しいですね。
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次第にガスが掛ってきて、周囲の視界が悪くなってきました。反対側の山並みも見えなくなってきた頃、ナナカマドの白い花が咲いていました。葉は互生しますが、奇数羽状複葉になると解説されていました。
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文三郎尾根は、階段が続く急登ですが、汗を拭き拭き登っていると、白くて釣鐘型の可愛い花をたくさんつけた、ツガザクラの群落が目につきました。ツツジ科に属しますが、葉の形がツガ(栂)の葉の形に似ているところからこの名前が付けられたのでしょう。
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急な階段を登っていると、すぐ脇にこのイワカガミの見事な群生がありました。イワカガミは登山道のいたるところで観察できましたが、この群落はちょうど良いところにありますから、一息つけて小休止がてらカメラを取り出し、撮影させてもらいました。
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岩肌を小さい葉でびっしり埋め尽くしていたのはイワウメでした。5枚の白い花びらが緑の中に目立ちます。イワカガミと同じイワウメ科に分類される高山植物です。
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岩陰に固まって咲いていたのは、白い釣鐘型の花をたくさんつけたイワヒゲです。葉の形を見ると、ヒノキやサワラの葉先のような面白い形状をしています。ひげを伸ばしたように見えるところからこんな名前が付けられたのでしょうか。
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円形で縁にギザギザがある形状をした葉と、黄色い花を長くのばして咲いていたのはミヤマダイコンソウです。図鑑には、稜線の風が強い岩場に生えると解説されていました。
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階段の連続で厳しかった文三郎尾根も、間もなく登り詰めようかというところで、ほんの束の間ガスが切れてくれました。これが赤岳方向と思いますが、険しい岩山が望まれました。
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阿弥陀岳と赤岳を結ぶ稜線の上まで登り詰めたところで、稜線上に立っていた標識です。ポイント名称としては、文三郎尾根分岐となるのでしょうが、辺りはガスって視界は全く利きません。白一色の世界でした。
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岩がゴロゴロした山肌に、黄色い花を見つけました。葉の形は深く3分裂していますから、ミヤマキンバイになると思います。同じく黄色い花で、葉が丸い形をしたミヤマダイコンソウとは、明らかに違うことが分かります。
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こんなピンクの美しい色合いの花も所々で観察できるようになりました。でも、この群落はちょっと見事です。花の形を見るとシオガマの仲間であることは頷けましたが、図鑑で調べて初めてミヤマシオガマであることが分かりました。
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少し太めの花穂を垂れていましたが、名前が分かりません。写真をもとに調べてみたら、亜高山帯から高山帯に生えるミヤマハンノキになるようです。雄花序は下向きに垂れ下がり、上向きにつくのが雌花序になるようです。
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強風の吹き荒れる稜線上の岩陰に、白い花が咲いていました。キンポウゲ科のハクサンイチゲです。白い花びらのように見えるのは萼片になるようで、5~7枚ありました。葉には深い切れ込みがあります。
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いよいよ、赤岳頂上直下のキレット分岐まで辿り着きました。右へ行けばキレット小屋から権現岳に至ります。我々はここから左側にルートを取り、左側にロープが見える険しい岩肌に取り付きます。辺りはガスって全く視界が利きません。
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岩山の僅かな隙間に白い花を咲かせていたのは、アブラナ科のミヤマタネツケバナです。高さは4~5cmくらいしかありません。強風の高山ではあまり大きくなれないのでしょう。花の一部が強風に揺れてブレてしまっています。
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ロッククライミングよろしく、3点支持で岩山を登っていくと、岩の隙間に密生しているイワベンケイがありました。黄色い花を咲かせますが、肉厚の葉が特徴です。
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赤岳山頂直下の岩陰に咲いていたチョウノスケソウです。もう、この辺りでは吹き付ける強風と雨のため写真撮影どころではないのですが、防塵防滴をうたい文句にするオリンパスE-M5でなければ写せなかったと思います。レンズを拭き拭き撮影していましたが、表面の曇りを完全に拭き取ることができなかったので、ソフトフォーカスな写真になってしまいました。
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我々10人パーティが全員無事に赤岳山頂(標高2,899m)に到達できました。周囲はガスで真白ですから、眺望は全く利きません。登頂記念に写真を撮りましたが、ここには9名しか写っていません。もちろん1名はカメラを構えているのです。
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赤岳山頂には、この祠が祀られていました。横殴りの雨の中で撮影していますから、レンズについた水滴で画面の右隅が白くなっています。
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カメラは殆どびしょ濡れの状態でしたが、最後まで問題なく働いてくれました。これは山頂付近で撮影した案内板ですが、ここから大天狗方面へ歩くと10数分で、宿泊先である赤岳天望荘に辿り着くことができました。山荘は、暖房を効かせて、我々を暖かく迎え入れてくれました。
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これは、赤岳山頂から天望荘に至る稜線上で撮影したシャクナゲです。八ヶ岳はキバナシャクナゲの群生地があることで有名ですが、これは白い花びらに淡いピンク色が認められますから、ハクサンシャクナゲかなと思います。
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by coffeeto2 | 2013-07-08 20:12 | その他

湿原と花畑でたっぷり自然観察@入笠山

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あしだちの有志と誘い合わせて、ハイキングを兼ねて1泊2日の予定で、長野県の入笠山へ自然観察に出掛けてきました。
この時期、入笠山はマイカー規制されていますから、麓からゴンドラで登るか、林道途中の駐車場に車を置いて、ひたすら歩いて登るしかないのですが、宿泊予約を入れたマナスル山荘新館から、車で山荘前まで行く事が出来ると教えていただきました。これは願っても無い事です。お陰で、初日は午前中に大阿原湿原を散策して、午後は入笠湿原と花畑をゆっくり散策するというコース設定ができました。
この写真は、翌日の早朝に入笠湿原の風景を撮影したものです。
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大阿原湿原から入笠湿原へ向けて林道を走ると、途中に八ヶ岳の全景が見渡せるビューポイントがあります。我々は、2日目に入笠山へ登って素晴らしい山並みの展望を楽しんでくる予定にしていましたが、翌日天気が晴れてくれる保証はありません。そこで一旦車を止めて、写真撮影することにしました。この写真では、八ヶ岳の山並みがクッキリ写っていませんが、南端の権現岳から北端の蓼科山まで全ての山並みが見渡せました。
実は、2日目にこの場所から八ヶ岳に昇るご来光を拝むことができました。その時は、朝焼けに映える八ヶ岳の山稜の向こうから太陽が昇り、感激の瞬間を迎えたのですが、その写真は、登山風景とともに、次回以降に紹介したいと思います。
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今回の入笠山における自然観察では、当初想定していた以上の収穫があって大変満足できたのですが、逆にそれらを紹介するのに苦労してしまう状況です。そこで、撮影した山野草などを取り敢えず一通り紹介して、個々の詳しい写真は、後日改めて紹介することにします。
という訳で、まず初めは湿原の草むらの中に咲いていた、この白くて小さい花です。現場では一つ一つの種別を特定しながら撮影できるような状況ではありませんでしたから、後日調べることにして、写真だけを撮影してきました。だから、写真を見ながら種別を特定していますから、間違いがあるかもしれませんが、これはナデシコ科のオオヤマフスマであろうと思います。
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湿原では山野草だけではなく、蛾の仲間も観察できました。でも、花の撮影に夢中で、蝶や蛾はあまり撮影してはいません。
これも、ネットを利用して種別を確認したところ、シャクガ科のフタホシシロエダシャクであることが分かりました。
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初めて見るこの花は、ランの仲間のキバナアツモリソウです。唇弁が壷のような形状をしていて、上弁がその蓋のように見えます。唇弁は黄色ですが、表面に茶褐色の斑紋があります。側弁は白色ですが黒褐色の斑があり、チョット見には、ピエロが手を広げているようにも見えます。
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これはサクラソウかなと思います。荒川流域の秋が瀬公園にある田島が原が、サクラソウの群生地として良く知られていますが、高原で見るとまたちょっと雰囲気が違うなと思います。
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湿原から続く山の斜面は、スキーのゲレンデかと思うほどの広さがありますが、一面にこのスズランが咲いていました。まだ咲き始めたばかりでしたが、山の斜面全部にスズランが群生しているのですから、その株数の多さには驚かされます。
図鑑によれば、別名キミカゲソウというのだそうですが、その名前の由来は書いてありませんでした。
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草原は一面にスズランで埋め尽くされていましたが、所々にこのアマドコロも花を咲かせていました。ユリ科の山野草ですが、茎に稜があるところが特徴で、同じ仲間のナルコユリには稜がありません。でも、今回図鑑を見ていたら、ミヤマナルコユリの茎には稜があると記載されていましたから、私には区別がつかなくなってしまいます。
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スズランで埋め尽くされた草原ですが、よく見るとこのマイヅルソウも可憐な姿を見せてくれました。この草原からそんなに離れていない場所では、草原が全てマイヅルソウで埋め尽くされている場所があり、写真にも撮ってきましたから、次回以降に機会があったら、そんな様子も紹介できると思います。
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さて、この白い花には悩んでしまいました。写真を見るとサクラソウのような葉であることが分かりますが、白い花が咲くサクラソウってあるのでしょうか?もしかしたらユキワリソウ?などと、いまだに種類が分からず頭を悩ませています。
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湿原の木道脇で白い花をたわわに咲かせていたズミです。別名コナシとも言いますが、図鑑によればコリンゴとかミツバカイドウという別名もありました。蕾のうちはピンク色ですが、開花すると真っ白い花になるのは、リンゴの花と同じです。
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山彦荘という山荘のすぐ前にある入口から入って直ぐの所にある入笠湿原の標識です。案内板によれば、湿原の標高は1,734mであることが分かります
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カッコウやホトトギス、ツツドリなどいわゆる杜鵑(トケン)類の声が響く湿原の風景です。時折この上空を長い尾を引いて、タカの仲間かと思わせるような姿で飛翔する姿を見せてくれました。でも、残念なことに、写真に撮影することはできませんでした。
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湿原の所どころにクリンソウがピンク色の花を咲かせていました。地面付近に割合大きな葉を広げ、その中心から長い花茎が伸びています。先端付近に輪状に数段の花を咲かせるのがクリンソウの特徴です。谷川沿いに白い花のクリンソウも見つけることができました。
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金属的な光沢のある黄色い花弁をつけていたこの花は、キンポウゲ科のウマノアシガタになると思います。もしかしたら、ミヤマキンポウゲであるかもしれませんが、私にはそれを識別するだけの知識がありません。
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スズランの大群落があった山の斜面で、このベニバナイチヤクソウが1輪だけ目に付きました。まだ蕾の状態で開いていませんが、花のつき方と色合いからベニバナイチヤクソウであることは直ぐに分かりました。亜高山帯に生育する山野草で、ギンリョウソウなどと同じ仲間(イチヤクソウ科)に属します。
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湿原から続く山の斜面を越えてゴンドラ駅方向へ進むと、コケ類が密生して緑色の絨毯のような、フワフワな林床を作り出していました。その中にツマトリソウが一輪、目に付きました。そっとしゃがみ込んで写し取ってみたところ、ソフトフォーカスががかかった様な、柔らかい雰囲気の写真になってくれました。
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花茎がとても長いキクの仲間を見つけました。この時期に咲く菊の花は何だろうと、写した写真を手掛かりに調べてみると、シロバナムシヨケギクに行き当たりました。
蚊取り線香の原料として、明治時代にアメリカから入って来た外来種である様です。在来種か否かは別として、名前が分かってホッとしました。
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さて、問題はこの花です。名前がさっぱり分かりません。全く不明です。
葉の形をみると、サクラソウの仲間のような感じですが、花の形は唇弁状ですからシソ科に属するようにも思えます。図鑑を見ても、ネットで調べても種類が分かりません。
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ゴンドラ山頂駅の直下はスキー・ゲレンデになっていましたが、この時期は花畑に変身していました。ここで植栽されていたのは、このドイツスズランでした。湿原周辺に大群落を作っていたスズランより背が高く、花もたくさん付いていました。
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ゴンドラ山頂駅の脇から山を回り込むように続く斜面の散策路を進むと、山の斜面を広い範囲で金網で囲って保護している場所があり、その中にアツモリソウが自生していました。昔は、たくさん自生していたものが、1株5万円くらいで取引されるとのことで、ずいぶん盗掘されてしまい、今ではこの保護地に残っているだけですから寂しいものです。
この花を見るために、今回の観察ツアーを企画した訳ですから、ここでたくさんの写真を撮らせてもらいました。しかし、今年は花期が少し早かったということで、この株は既に盛りを過ぎて、少し褐色に変色している部分もありますが、見事に花開いた状態を撮影できました。また、同行した皆さんにも面目が立って、本当にホッとしました。
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保護地として金網で囲まれた山の斜面には、クマガイソウも小群落を作っていました。アツモリソウとはまたちょっと変わった趣があります。
以前、東京近郊の農家の庭先で、自生しているクマガイソウを見に行ったことがありますが、ここのは自然のままに残っています。昔はアツモリソウやクマガイソウが山のいたるところに咲いていたことでしょう。そんな風景を見たかったものです。
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こちらはゴマノハグサ科のクガイソウです。山の斜面にまだ咲き始めたばかりですが、いくつかの花穂を見ることができました。あと数日で、太くて立派な花穂が見れるものと思います。
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草むらの中にはアヤメの花も咲いていました。アヤメの仲間はカキツバタやノハナショウブなど、同じような花を見分けるのが難しいですが、花弁の付け根に網目状の斑がありますから、ここに注目するとアヤメであることがすぐに分かります。
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これも草むらの中に花を咲かせていたグンナイフウロです。青紫色の花弁を広げ、花柱を長く突き出した独特の形状をしています。名前の由来になっている郡内とは、山梨県東部の古い地名だそうです。
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イカリソウも咲き残っていました。東京周辺の低地では、4月頃には咲いている花ですから、6月に見られるのはさすがにちょっと遅い気がします。これも、標高が高いためだと思います。
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葉の独特の形状と白っぽい斑が入っていることから、ニリンソウであることがすぐに分かりました。これも、東京周辺では4月頃に咲いていますから、里に比べるとずいぶん遅れて咲いています。
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ユキザサも見事な花穂を広げていました。蕾の状態であるのはよく見ますが、これだけ立派な花穂をつけている状態のものは今まであまり見られませんでしたから、私にとって、これも一つの収穫となりました。
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ヤマシャクヤクも咲いていました。咲き終わりと思われるものがたくさんありましたから、もう花期は終わりに近いのでしょう。でも、この花は、まさに今が盛りとばかりに、優美な姿で咲いていてくれました。
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これは小さい花を咲かせていたトウゴクサバノオです。真上から撮影していますから、分かりづらい容姿です。ともすれば、見落としてしまうほど小さな花でしたが、散策路のすぐ脇に咲いていましたから、見つけることができました。
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だいぶ日も傾いてきましたが、帰り道を急いでいると、山の斜面に2本のマムシグサが寄り添うように立っていました。
同じ仲間のウラシマソウは葉の下に花を咲かせますが、マムシグサは葉の上に花を咲かせます。ここでは、仲の良さそうな姿を撮らせていただきました。
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湿原に向かって帰り道を下っている時に、散策路脇にエンレイソウの小群落がありました。さすがにもう花期も終わりに近い状況でしたが、この花は割合綺麗に残っていてくれました。エンレイソウはこんなに広い葉を付けますが、ユリ科に属します。
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by coffeeto2 | 2013-06-15 17:10 | その他

大阿原湿原にて@入笠山

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あしだち(足立・自然にふれあう会)の山野草が好きなメンバーを誘って、長野県の入笠山へ1泊2日の日程でハイキングに行って来ました。
今回の一番の目的は、入笠山山頂から見られる360度の眺望と、今まさに盛りを迎えようとしているスズランやアツモリソウなどの山野草を観察する事にありました。
この黄色い花の群落は、大阿原湿原へ登る途中の林道脇にあったものですが、あまりにも見事な群落ですから、車を止めて観察することにしました。図鑑と見比べながら調べてみると、アブラナ科のヤマガラシであることが分かりました。
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ヤマガラシは、茎の先端に総状に、小さい花をたくさん咲かせていました。とても鮮やかな黄色い花弁は4枚あり、2枚ずつ左右(上下)対称に広げています。
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この白くて小さい花は、ヤマガラシの群落の周辺ばかりでなく、入笠山のいたるところで目にすることができました。ヤマガラシと同じアブラナ科に属するヤマハタザオです。
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とても長い茎の先端にいくつかの花を咲かせますが、そんな形状がハタザオ(旗竿)という名前の由来になったのでしょうか?花弁は4枚で、左右(上下)対称に広げるところはヤマガラシと同じです。
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林道を上り詰め、比較的平坦な場所に出たと思ったら、そこに大阿原湿原がありました。林の向こう側に望む湿原は、看板が出ていなければ林道からは見落としてしまうような感じでした。
駐車スペースに車を置いて、さぁ観察に出かけようと準備に取り掛かったところ、すぐ脇の草むらに小さくて可愛い花がたくさん咲いていました。
私は、初めて見る山野草ですが、テングクワガタであると教えていただきました。山渓ハンディ図鑑8の「高山に咲く花」に収録されていましたが、解説を見ると「なぜか山小屋の周辺で見かけることが多い。」と記されていました。
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テングクワガタの花の形は、オオイヌノフグリにとてもよく似ているなと思ったのですが、図鑑を見てゴマノハグサ科に属することが分かりました。どおりでオオイヌノフグリに似ているはずです。
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湿原の木道へと続く階段道を降りようとしたら、すぐ脇にとても背の高いスミレの花が咲いていました。ニョイスミレです。花茎の高さは15cmくらいはあったと思います。今までこんな背の高いニョイスミレはお目にかかったことがなかったので、すかさず記録写真を撮影です。
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今回、湿原の名では、白くて小さい花がたくさん咲いていましたが、異なる種類が3種類ほど観察できたので、順を追って紹介します。
湿原の木道を歩き始めると、すぐにこの白くて小さい花が目につきました。キンポウゲ科のミツバオウレンです。
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丸い花弁が5枚の、この白い花もたくさん目につきました。葉に注目するとイチゴの仲間独特の形状をしています。これはバラ科のシロバナノヘビイチゴになります。
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もう1種類この白い花も咲いていました。こちらはキンポウゲ科のサンリンソウです。雄しべがとてもたくさんあって、その先端にある役は黄色をしていますから、賑やかな花姿になります。
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こちらもサンリンソウです。イチリンソウやニリンソウも同じキンポウゲ科になりますが、サンリンソウは花が3輪つくくことが多いのでこの名前があるとのことです。でも、この株には2輪しか認められません。
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白くて5枚の小さい花弁をつけたこの花は、オオヤマフスマになると思います。図鑑によれば高原などに多く生育し、別名ヒメタガソデソウというそうです。でも、名前の由来までは分かりませんでした。
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ここ大阿原湿原には、花をつけたたくさんの小高木がありました。これは白い花をつけています。コナシの木であると思っていたのですが、改めて図鑑で確認すると、バラ科のズミであり、別名としてコナシという名前があることが分かりました。
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図鑑によれば、ズミは蕾が赤いですが、開花すると真っ白な花が樹冠をおおうと解説されています。確かにこの樹の蕾は赤くい色であることが分かります。
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今まではこのように蕾が赤く、開花すると白くなるのがズミであり、上の白い花がコナシであると思っていましたが、図鑑ではいずれも同じズミであるということです。
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花弁が4枚のこの小さな花は、アブラナ科のマルバコンロンソウであると思います。山野の林内に生える越年草であるとのことです。
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この黄色い花は、ミツバツチグリかキジムシロであると思いますが、この写真からはいずれであるか判定できません。
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この白い花も、葉の形がイチゴの仲間の特徴を呈していますから、シロバナノヘビイチゴであると思います。
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中心に写っている小さな白い花は、ウシハコベであると思います。
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大阿原湿原を巡る木道は、やがて深い森の中へと入っていきます。これは、そんな薄暗い森の中で林床に生えていたミツバオウレンの花です。
白い花弁は5枚ですが、雄しべはたくさんあります。
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これは、蕾を膨らませているズダヤクシュです。ユキノシタ科に属します。花はまだ開いていませんが、、山地の林内に生える多年草であると解説されています。
図鑑によれば、長野県の方言で喘息のことをズダと言い、この草が薬用になるところから、その名前が付けられたとのことです。
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花茎の上に、線香花火のように散状花序を広げているこの花は、セリ科のイワセントウソウになります。葉の形からセリの仲間であることが分かります。花の高さは20cmくらいありました。
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by coffeeto2 | 2013-06-13 21:12 | 山野草