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猿倉~白馬山荘の高山植物:その4@白馬三山

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山の仲間とともに、二泊三日の日程で白馬三山を歩いた行程を紹介しています。
初日は、猿倉の登山口から白馬山荘までの行程を歩きましたが、この間に観察することができた高山植物の紹介をしています。前回は、白馬岳のお花畑で観察した花を紹介しましたが、今回はその4ということで初日の最後になります。標高2,500mほどの場所にあるお花畑から標高2,800mの白馬山荘に入るまでに観察した残りの花です。
登山道を登っている途中に、岩山の険しい崖になっている場所がありましたが、その僅かな岩棚にハクサンイチゲの小群が咲いていました。
一緒に見える青紫色の蕾は、ミヤマオダマキであろうと思います。
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かなりガスが濃くかかるようになってしまいましたが、登山道脇の草むらでたくさんの花を咲かせていたハクサンイチゲの一群です。この周辺では、かなりの群落を形成しています。キンポウゲ科に属するイチリンソウの仲間です。1茎に、2~6個の花をつけるようです。
今年の7月初旬に、山の仲間と八ヶ岳を縦走した時、やはりハクサンイチゲをたくさん観察することができたのですが、図鑑によれば花期は6月中旬~8月上旬ということで、結構長い間楽しめるようです。
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花の中の様子が見えるように、正面から撮影したものですが、白い花弁のように見える部分は、実は萼片であるということで、ハクサンイチゲには花弁がありません。花の中央の黄色い部分は雄しべ群、薄緑色に見える部分は雌しべ群になります。
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かなり標高が高くなってきましたが、ここでイワカガミの群落を見つけて、ちょっと驚きました。というのは、関東地方の山地では、イワウチワに続き5月頃には観察できますから、私の感覚としては春の高山植物という印象でした。でも、図鑑の花期は6~7月とされていましたし、ここ白馬岳では8月になっても咲いている訳ですから、夏の高山植物ですね。
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イワカガミの群落を観察していたら、そこに隣り合わせるように、アオノツガザクラの小群落も観察できました。ツツジ科に属する高山植物です。葉の形が栂(ツガ)に似ていて、花の色が淡い薄緑色であるところから、この名前が付けられたようです。この中に、白い花弁を広げた花が2輪ほど見えますが、これはキンポウゲ科のミツバオウレンです。
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あしだち(足立・自然にふれあう会)のメンバーで山登りがお好きなキッチンayaさんが、数年前に白馬岳に登った時に、咲残りのウルップソウを観察したという話をしていました。おそらく8月中旬頃に登られたと思います。今回は、それより少し時期が早かったと思いますが、途中で見たウルップソウは、既に咲き終わってトウモロコシの芯みたいな花穂を立てていました。でも、ここにはまだ咲き始めたばかりのウルップソウもたくさん見ることができました。
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画面の右上の方は、雪渓の雪が残っている場所です。おそらく、ここの雪は1年中消えることがないと思います。それだけ気温が低い環境になるわけですが、そこに続く岩がゴロゴロした斜面には、たくさんのウルップソウが美しい青紫色の花穂を立てていました。
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こちらのお花畑の中にも、ウルップソウの一団が行列を作るように並んで咲いていました。ちょっと距離がありましたが、周りで咲いている花々も一緒に写りこんで、花畑が賑やかに見えます。でも、ちょっとガスって来てしまい、遠景が霞んでしまったのが残念です。
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登山道の脇に咲いていたこの花は、葉の様子からハハコグサの仲間であることは分かりました。でも、平地で観察するものより、頭花部分の彩りが豊かで、花姿が少し異なります。これも、撮影してから後で種類を特定することにしました。
図鑑を確認すると、タカネヤハズハハコであることが分かりました。葉の形を矢筈になぞらえて名前が付けられたようです。
矢筈を調べてみたところ、矢の末端の弓のツルを受ける部分という意味と、掛け軸などを掛ける先が二股になった道具という意味もありました。
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植物がほとんど生育していない岩礫地に、黄色くてしっかりした花姿の、菊の仲間が群落を作っていました。ウサギギクです。
昨年、乗鞍岳に登った時、とてもたくさん観察することができできた花ですから、一目見て直ぐに、ウサギギクであることが分かりました。
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ウサギギクは、絵に描いたような均整のとれた美しい花姿をしていると思います。キク科に属するこの花の名前の由来は、対生する2枚の葉をウサギの耳に見立てたものだそうです。
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白馬山荘まであと少しです。もう目の前に建物が見えていますが、最後のガレた岩場を登っている時、すぐ脇の岩陰に咲いているところを見つけたコウメバチソウです。白い花弁で囲まれた花の中央部が黄緑色をしていますが、緑色した部分からは蜜が出ているとのことでした。
この辺りまで来ると、高山植物の数もめっきり減ってきましたから、見落とすことなく撮影する事が出来ました。ちょっと肉厚で卵形をした葉が特徴でしょうか?
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白馬山荘の周辺にたくさん咲いていたイブキジャコウソウです。辺り一帯の岩礫地の隙間を埋めるピンクの絨毯のような、大きな群落が幾つかありました。イブキジャコウソウは、シソ科に属します。越冬性の矮性低木になると解説されていました。
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イブキジャコウソウの葉は、十字対生しています。一つひとつの花の大きさは数mm程度ですから、よく目立つ花ではありませんが、近づくと全体にハッカのような匂いがします。そんな花を、カメラのマクロモードを使ってクローズアップ撮影してみました。
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by coffeeto2 | 2013-08-31 18:00 | 高山植物

猿倉~白馬山荘の高山植物:その3@白馬三山

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先日、山の仲間と二泊三日の日程で、白馬三山を縦走してきましたが、その際、観察した高山植物を紹介しています。今回はその3として、初日に白馬岳のお花畑周辺で観察した高山植物をアップします。
お花畑といっても、とても広い範囲に広がっていますし、観察できる場所は登山道の両脇に限定されますから、とても全てを紹介することは出来ません……悪しからず……。
今まで、いろいろな場所で自然観察をしてきましたが、ここほどたくさんの花が見られた所は他にないと思います。山野草が好きな人は、是非一度行ってみて下さい。決して損は無いと思いますよ(*^_^*)
ところで、お花畑とその周辺の至るところで黄色い花がたくさん観察出来ました。でも、私にはその一つひとつの種類を特定するのが大変なことでした。ミヤマキンポウゲのほか、ミヤマキンバイ、シナノキンバイ、ミヤマダイコンソウ等々、似たような花がたくさんあるうえ、ニガナやコウゾリナの仲間も黄色い花ですから、現地ではもう個々の特定は諦めて、写真だけ残しておくことにしました。
……というわけで、まず最初は、この黄色い花です。写真を見ると、黄色い花弁(実は萼片です。)に金属光沢が認められることと、花や葉がシナノキンバイよりも小さめであったことなどから、ミヤマキンポウゲになると判定しました。
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次も黄色い花ですが、とても大きな葉を広げ、長い花茎の上にたくさんの花を総状につけています。ミヤマキンポウゲなどとは形状が全く異なりますから、一目見ただけでオタカラコウであることが分かりました。
同じ仲間のメタカラコウは、その生育地が亜高山帯までですが、オタカラコウは高山帯まで分布を広げています。
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これも、初めて観察する高山植物ですが、キク科のクロトウヒレンです。花の形がアザミの仲間に良く似ています。クロトウヒレンの一番の特徴は、葉柄の部分にある翼が茎の部分まで続いているところです。この写真でも、その様子が良く分かると思います。
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茎の先端に白くて4枚の花弁をつけた小さい花を、総状にたくさんつけているこの花は、アブラナ科のナズナの仲間であろうことは分かりました。図鑑を調べてみると、高山帯の開けた岩場に生える多年草ということでシロウマナズナが載っていました。ここ白馬岳に基準標本があるということですから、これもシロウマナズナで間違いないと思います。
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大きな岩がゴロゴロした険しい山道を登ると、岩場の影でふっくらしたイワベンケイの花が出迎えてくれました。ここで汗を拭いて一息入れます。
イワベンケイを始めとするベンケイソウの仲間は、多肉質の葉を持つ独特の形状をしています。頭頂部に黄色くて小さい花をたくさん咲かせますが、これは集散花序と呼ばれます。
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岩を覆いつくすような、草が生い茂った場所には、白くて小さい花を球状にたくさん集めたミヤマゼンコの花が咲いていました。このような形状を複散形花序というのだそうです。セリ科に属しますが、この仲間もシシウドやオオカサモチなど、同じような形状をしていますから、識別に悩みます。
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さて、こちらが私を悩ませてくれた、黄色い花のひとつであるシナノキンバイです……だと思います。冒頭に紹介したミヤマキンポウゲと同じキンポウゲ科に属しますが、花弁に光沢がないことと、葉の形状から判定しました。
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テガタチドリはラン科の高山植物です。この辺りには、そんなにたくさんはありませんが、所々で立派な花穂を立てていました。場所によっては、大群落が見られることもあるようです。
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これも、今回初めて見ることができたイワオウギです。名前からの連想で、漢字では岩扇と表示されるのかと思いましたが、図鑑で見ると岩黄耆と表記されていました。漢方薬として知られていて、黄耆(オウギ)の根を乾燥させたものが、利尿や強壮に効果があるようです。
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ヨツバシオガマのピンク色の花も、たくさん観察することができました。ゴマノハグサ科に属します。この仲間も、ミヤマシオガマ、タカネシオガマ、エゾシオガマなど種類がたくさんありますが、ヨツバシオガマは葉が羽状に深く切れ込み、3~4枚の葉が茎に輪生するところが特徴です。図鑑には、北アルプス南部以南に生育する、変種クチバシシオガマの写真が掲載されていましたが、花姿だけを見るとこちらに良く似ています。
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こちらは、ヨツバシオガマの小群落です。亜高山帯~高山帯の礫まじりの草地や岩場にかけて生育しているようです。
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このシオガマの仲間は、葉が羽状に深く切れ込んでいて、ヨツバシオガマの葉に良く似ていますが、花の下唇が深く3分裂している形状から、タカネシオガマであろうと思います。
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岩礫地に固まって咲いていたイワギキョウです。キキョウの仲間ですが、青紫色の花冠が細長い形状をしています。この辺りには、チシマギキョウも生育していて、両者は大変良く似ています。チシマギキョウの花冠の裂片には長い毛があり、萼片の基部には付属体がありますが、イワギキョウにはそのいずれも無いところが判定材料となります。
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登山道のすぐ脇の細かい岩がザレた場所に、イワギキョウの青紫色の花がたくさん集まって咲いています。岩だらけの場所に、鮮やかなコントラストを付けているような状況で、とても良く目立ちます。なかなか見応えがあるなと、感心しながらシャッターを押しました。
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by coffeeto2 | 2013-08-30 18:00 | 高山植物

猿倉~白馬山荘の高山植物:その2@白馬三山

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白馬岳の登山口のひとつである猿倉から歩き始めて、白馬山荘に至る間に観察した植物を紹介しています。前回その1では、登山口から白馬大雪渓を登った辺りまでに観察した高山植物について紹介しましたが、今回はその2ということで、大雪渓を過ぎてお花畑に至るまでの間に観察した高山植物を、撮影した順番に紹介したいと思います。
まず最初は、ゴロゴロしていた岩の隙間に、綺麗な黄色い花を咲かせていたイワオトギリの花です。同じ仲間のシナノオトギリは、葉の縁に黒点がありますが、このイワオトギリにはそれがほとんど目立ちません。
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登山道のガレた岩場には、このタデの仲間がたくさんありました。現地では、オンタデとばかり思っていたのですが、図鑑で確認すると、「白馬岳にはウラジロタデだけがある。」 と記載されていました。したがって、これもウラジロタデであろうと思います。
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これは、初めて観察する高山植物ですが、カラマツソウの仲間のオオカラマツだと思います。オオカラマツは亜高山帯から高山帯の乾いた草地や岩場に生育すると解説されていました。
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オオカラマツの花をよく見ると、花弁がありません。萼片から直接、花糸が垂れ下がっています。そして、その先端が雄しべの葯になっているようです。葉の形は、普通のカラマツソウの葉によく似ています。
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汗をかきながら岩場を登っていると、この黄色いタンポポによく似た花がたくさんありました。花の下の総苞は黒褐色で、ここに剛毛が密生しています。平地では見ることもないタンポポの仲間ですが、図鑑で確認したところ、キク科のカンチコウゾリナであることが分かりました。
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いよいよ、白馬岳のお花畑に入ってきました。ここで青紫色の花を咲かせていたのは、その根に猛毒があることで知られている、トリカブトの仲間です。種類がいろいろありますが、葉の形と模様を参考に、観察した場所の状況を考え合わせると、タカネトリカブトになると思います。
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この黄色い花も、お花畑とその周辺のあちらこちらで観察することができました。キク科のミヤマアキノキリンソウです。高山帯の草地に生える多年草ということで、平地によく見られるアキノキリンソウに比べると、頭花が大き目でであるところが特徴になるようです。
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岩場に見つけた、ミヤマオダマキの爽やかな花姿です。低山で観察するヤマオダマキは、赤紫色だったり、黄花であったりしますが、高山で見るミヤマオダマキは、青紫色と白色の花弁のコラボが、何とも言えない雰囲気を醸し出していて、清涼感があります。
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お花畑の草叢の中に、ウスユキソウの仲間を見つけました。この仲間にはミネウスユキソウ、ミヤマウスユキソウ、ただのウスユキソウなどたくさんの種類があって、識別が大変難しいと思います。
でも、図鑑の写真と見比べると、ミネウスユキソウが一番似ているように思えました。
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岩の割れ目から、しっかりと花を咲かせていたのは、ミヤマアカバナであると思います。この仲間にも、やや小さいヒメアカバナ、大きくなるイワアカバナなどがありますが、葉の形と花の様子から、ミヤマアカバナであろうと判定しました。
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白馬岳のお花畑の中で、オレンジ色の鮮やかな彩りを添えていたクルマユリです。亜高山帯から高山帯に掛けて生育する、ユリ科の高山植物です。
この辺りでは、シモツケソウやハクザイチゲなどの白い花と、シナノキンバイやミヤマキンポウゲなどの黄色い花とともに、見事な群落を形成していました。
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遠景に、北アルプスの山並みが写り込んでくれました。夏山の雰囲気が、少しは伝わるでしょうか?
クルマユリは、よく似たコオニユリと違って、茎にたくさんの葉が輪生するところが特徴です。左側に写っている蕾だけのコオニユリの根元付近には、その輪生した葉が写っています。
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この花も、お花畑の周辺で撮影していますから、標高は2,500m以上の場所です。私が持っている、山渓ハンディ図鑑8「高山に咲く花」には掲載されていませんでした。なかなか種類が特定できずに困りましたが、いろいろ調べてやっと、「野に咲く花」に掲載されていた、シロヨメナであることに行き着いたわけです。
何だシロヨメナか......分かれば何のことはありませんが、平地から高山まで、生育環境がずいぶん広いですね。これも、今回実体験することができた驚きの一つです。
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さて、この花も今回初めて観察した種類です。お花畑の中を歩いていると、兎に角分からない種類が次から次へと出てきます。それで、取り敢えず撮影して後から確認しようと、写真の枚数だけがいたずらに増えてしまいました。後日、図鑑と首っ引きで調べて、どうやらヒメクワガタであろうと判定するに至りました。
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この花も、今回初めて観察した種類です。雄しべと雌しべがとても長く突き出しています。クワガタソウの仲間であろうことは、容易に想像できました。
この特徴的な花姿から、図鑑を調べてみると、ミヤマクワガタであることが直ぐに分かりました。
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彩りの美しいこの花の群落を見つけた時、まるで宝石箱をひっくり返した様であると思いました。白い花弁が5枚あって、下の2枚が特に長いですから、ダイモンジソウの仲間であろうことは分かりました。でも、平地で見るものと一味違います。図鑑を調べてミヤマダイモンジソウであることが分かりました。
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ミヤマダイモンジソウは、白い花弁が大の字を形作っていますが、花弁の長さは不揃いです。花の中央部の花盤と呼ばれる部分は黄色いと解説されていましたが、中には橙色のものから赤色のものまで、バリエーションがあるのが分かります。
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by coffeeto2 | 2013-08-29 18:00 | 高山植物

猿倉~白馬山荘の高山植物:その1@白馬三山

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山の仲間と誘い合わせて、白馬三山の縦走に出掛けたのが、8月10日(土)〜12日(月)に掛けてのことでした。今回のお目当ては、爽やかな夏山を満喫することと、たくさんの高山植物を見て来ることにあったのですが、あわよくばライチョウにも出会いたいと、密かな願いを抱いていました。
前夜にメンバーの車で都内を出発し、夜明け前に登山口の猿倉に着きました。薄暗いうちから登り始める登山者もいましたが、我々は明るくなるまで車内で仮眠をとり、午前6時過ぎにスタートしました。
3日間を通して、ガスに巻かれる時間帯もありましたが、白馬岳と鑓温泉でご来光を仰ぐことができたほか、私自身が驚くほどたくさんの高山植物の写真が撮れましたから、大変満足できる結果となりました。
そんな状況を、このブログでどのように紹介しようかと悩みましたが、あまり考えずに、撮影した順番に並べることにしました。
そんな訳で、まず最初はヤマブキショウマです。猿倉の登山口からすぐのところで撮影しました。立派な花穂が重いのでしょうか、花茎では支えきれず、頭を垂れています。
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これは、キキョウ科のソバナの花です。白馬岳への登山道は、猿倉荘の脇からスタートするのですが、直ぐに林道と合流します。歩き始めると、その林道脇にいくつかの山野草を観察することができました。まだ標高がそんなに高くない場所ですから、高山植物とは言いにくいのですが、このソバナの花も、そこに咲いていたものです。
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林道を彩っていた山野草のひとつに、このタマガワホトトギスもありました。花被片が黄色味を帯びていて、紫褐色の細かい斑があります。
普通のホトトギスの仲間は、ピンク色を帯びた色合いをしていますから、ちょっと異なります。
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これもやはり林道に沿った場所に咲いていた、見事なオオウバユリです。同じ仲間のウバユリに比べると、ずっとたくさんの花をつけていて、とても豪華に見えます。群生していましたから、余計立派に見えました。
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林道の終点を過ぎて、白馬尻小屋へと続く登山道に差し掛かってきました。白馬岳の花畑は、たくさんの高山植物を観察できることでつとに有名ですが、このあたりの登山道の脇でも、色々な高山植物を見ることができます。これは、大きくてよく目立つキヌガサソウです。葉を広げた直径は50cmくらいはあるでしょう。花の大きさも7~8cmほどはありそうです。3年前にチョコちゃんを連れて(内緒!)ここを歩いたときに、初めて見たのですが、立派な花の大きさに驚いてしまいました。
当時は、ペット進入禁止であることは知りませんでした。小屋まで行って叱られてしまったことが、懐かしく思い出されます。
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こちらは、ユキノシタ科のズダヤクシュです。喘息薬種という漢字が当てられていますが、その昔喘息の治療薬として用いられていたことから、この名前が付けられたと聞いています。長野県の方言で、喘息のことをズダと言うのだそうです。
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茎の上部に白い花を散房状に付けていたミヤマカラマツです。白い雄しべの花糸が、唐松の葉のように見えるところからこの名前が付けられています。キンポウゲ科に属しますが、同じ仲間のカラマツソウは、この花糸が細く、葉の先端が丸みを帯びているのに対し、ミヤマカラマツの花糸は太く、葉の先端が尖っているところが識別ポイントです。
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黄色い花を咲かせているスミレの仲間もいました。葉の形がシソの葉に似ているところから、オオバキスミレという名前が付けられていると思います。スミレの仲間ですが、ほかのスミレと違って、距と呼ばれる花の後ろの部分がほとんど認められません。この写真では、そんな様子がよく分かりませんが、悪しからず.....
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大きな葉を広げている割には、花が控えめなサンカヨウです。白い花弁は6枚あり、中心部に薄緑色の雌しべと、黄色い雄しべが可愛らしく集まっています。メギ科に属する高山植物で、花期は5~7月とされていますが、ここ白馬尻周辺では、雪解けの頃から次々と花を咲かせているようです。もう8月になっていますが、未だに花が見られるわけですから、ちょっと得をした気分です。
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こちらも、葉っぱの大きさに比べて、控えめな花を咲かせていたエンレイソウです。花の色が黒紫褐色をしていますから、余計に控えめに感じてしまいます。東京周辺では、春先に咲く花のイメージが強いのですが、白馬では8月になっても花が見られます。
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これは、大雪渓を登り詰めた辺りで撮影したと思います。頭頂部に4枚の花弁をいくつも付けていたヤマガラシです。花の高さは20~30cmくらいだったと思います。6月初旬に、あしだち(足立・自然にふれあう会)のメンバーを誘って入笠山に登ってきましたが、その時には60~70cmくらいの背の高いヤマガラシの群落を見てきました。図鑑を見ていたら、ハルザキヤマガラシという別種があることを知りました。解説されていた特徴から、あれはハルザキヤマガラシであったんだと思い至りました。
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白馬尻の下の登山道でも、大雪渓より上の登山道でも観察することができたミソガワソウです。シソ科に属する山野草ですが、低山から高山まで、湿った場所に群生するということです。私が持っている山渓ハンディ図鑑では、「山に咲く花」 にも 「高山に咲く花」 にも、どちらにも収録されていました。
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このハクサンフウロも、低い場所から高い場所まで、幅広い山域で観察することができました。今回観察した印象では、7月に奥日光の戦場ヶ原で見たハクサンフウロより、花の直径が大きく、花色もより濃いように感じました。
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by coffeeto2 | 2013-08-28 18:00 | 山野草

猿倉から白馬山荘へ@白馬三山

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お早うございます。ここは、白馬岳への登山口にあたる猿倉荘です。
8月10日(土)午前5時50分ですが、既にたくさんの登山者が、ここから次々と出発していきます。
今回は、山の仲間と4名のパーティを組み、これから白馬三山(白馬岳、杓子岳、白馬鑓ヶ岳)を縦走して、鑓温泉に浸かってくる予定です。
昨夜は11時に集合して、Kさんのワンボックス・カーで都内を出発しました。夜通し走り続け、夜明け前にはここに到着して、先程まで仮眠をとっていました。これから始まる2泊3日の山行を前に、いやが上にも気持ちが昂ぶってきます。
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この日のコースは、猿倉から白馬大雪渓を登り、白馬岳直下の白馬山荘まで登り詰め、早目に休んで翌朝のご来光遥拝に備えるです。
ガイドブックの標準コースタイムは、猿倉から白馬山荘まで休憩なしで6時間とされていますが、今日の我々の予定は山荘へ入るだけですから、ゆっくりと休憩を取りながら、9時間ほどかけて登りました。
猿倉荘の脇には、白馬岳登山のスタート地点を示す標識が出ています。さあ、頑張りましょう‼
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登山道を登り始めると、すぐに林道と合流し、暫く林道歩きが続きます。合流点から少し登ると、左側に鑓温泉へ登る登山道が分かれています。明後日は、鑓温泉からここへ下ってくることになります。どんな山行になるか、期待が膨らみます。
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猿倉は標高1,230mですが、白馬山荘は2,832mのところにあります。気温は思ったほど涼しくなく、歩き始めるとすぐに汗が流れ始めました。我々パーティは、標高差1,600mほどの登山道を黙々(?)と登り続けます。ただし、途中で高山植物の写真を撮ったり、おやつを食べたりする時間は人一倍多かったと思いますが.....(^^;;
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我々は猿倉を出発してから、1時間ちょっとで白馬尻小屋に到着しました。最初に“おつかれさん!” の文字が出迎えてくれた時は、嬉しかったですね。有難うございます。ここで一息ついて記念写真です。メンバーは、右からKさん、かずとりさん、Iさん、そしてコーヒー党です。
いよいよここから大雪渓に取り掛かかるわけですから、ここで水を1.5リットル補給して登りました。ザックの中のハイドロシステムには、約3リットルのポカリスエットを入れていましたが、コーヒーを淹れたり、ウィスキーの水割りを作ったりするのに欠かせません。でも、この上にも2ヶ所の水場がありましたから、重い思いをしただけになりました。
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ここが白馬大雪渓です。以前から、ここを登ることがひとつの夢でしたから、感慨ひとしおです。大雪渓を登るために持ってきた、10本爪のアイゼンを装着し、両手にトレッキング・ポールを握り、足下を確かめながら一歩一歩足を進めます。
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大雪渓のところどころには、このようにクレパスが大きな口を空けていました。登山コースはこれを避けるように、案内の表示が出されていますから、踏み外さないように先行者に従って慎重に登ります。
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落石注意の看板も見えますが、雪渓の上に落ちている石は、みんな落石によるものです。結構大きな石もあり、音もなく滑り落ちて来ることもあるようですから、下ばかり見ていないで、前にも注意が必要です。
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大雪渓を登攀中に、岩が露出した部分がありました。ここでひとしきり汗を拭き、行動食などを食べながら小休止です。今まで登ってきた雪渓を振り返ってみると、登山者たちが一列になって登ってくるのが分かります。まさに、蟻んこの行列ですね。
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天気はあまり思わしくありません。山の上の方は雲に覆われています。雪渓は、かなりの勾配になって続いていますが、その遥か上の方に、険しい岩峰が露出しているのが見えました。
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ここが大雪渓の終点です。雪渓を通過するのに、白馬尻小屋を出てから2時間半ほどかけて登ってきたことになります。
登山者は皆、雪渓の向こう側に腰を下ろし、一息ついてアイゼンを外したり休憩をとったりしています。
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ここから、白馬山荘に向けて、岩場の急登を登ります。右下に谷川が見えていますが、ほとんど滝と言っていいほどの角度で流れ下っていました。写真の中央やや右側に大きな岩がありますが、ここが岩室跡になります。前方に見える険しい岩山は、杓子尾根を形成する岩峰の一つでしょうか?
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岩室跡のある葱平(ねぶかっぴら)から少し登ったところで、振り返って下の大雪渓を撮影したものです。麓には、白馬村の街並みが見えるはずですが、残念ながら雲に覆われています。雪渓の遥か下の方に、芥子粒のように小さく、一列に行列を作って登ってくる登山者が、蚤の行列のように見えます。
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雲の切れ間から僅かに、ヨーロッパのマッターホルンを彷彿とさせるような尖った岩峰が見えました。すごい岩山だなと思いながらカメラを向けたのですが、北アルプスに来たんだという実感が湧いてきたました。
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かなり登ってきたところで、大きな岩に「お花畑」の文字が描かれていました。確かにこの辺り一帯は、たくさんの高山植物が繁茂して、名実ともにお花畑を形成しています。
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お花畑の中に立てられていた、森林管理局が設置した看板の脇には、標高2,553mと記された標識柱が立っていました。もうだいぶ登ってきたわけですから、白馬山荘まではもう少しです。
この周辺では、とてもたくさんの高山植物の写真を撮影していますが、今回は登ったコースの紹介しかできません。次回から、何回かに分けて紹介していくことにします。
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これは白馬岳のお花畑の風景ですが、とても広い範囲に広がっています。この広大なお花畑の情景は、とても1枚の写真の中に収めきれるものではありません。また、そんな風景を何枚かここで紹介するにも限りがありますから、広大なお花畑の素晴らしさの片鱗でも、感じ取ってもらえれば幸いです。
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急な山の斜面を流れ落ちる谷川の両側にも、たくさんの高山植物が繁茂していました。場所によって、群生する種類もかなり変わります。
また、初めて観察する高山植物もたくさんありましたから、どこを見ても私にとっては宝箱のような場所でした。
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白馬山荘の少し手前に村営頂上宿舎があります。我々はそこに到着すると、まずはビールで乾杯して喉を潤しました。今回は、特に昼食の時間をとったわけではなく、ところどころで行動食をとってきましたから、ここでもおつまみ代わりに行動食のナッツなどを頂きました。
稜線上はかなり気温が低くなっています。ガスっていて遠望が利きませんが、頂上宿舎を出発すると間もなく、今日の目的地である白馬山荘がシルエットのように、山の上のほうに見えてきました。
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これが、本日お世話になる白馬山荘です。ここの収容人員は800人ということで、日本で一番大きな山荘になるようです。今まで何回か山荘に宿泊させてもらいましたが、確かに規模が違います。まるで、山の上のホテルといった感じでした。
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左側の赤茶色の壁の部分が受付場所になります。ここで宿泊の手続きを済ませてから、大部屋へ入りました。右側の大きなガラス窓があるところは、レストランになります。
ここへ入る前に、周辺にライチョウでもいないかと期待しましたが、残念ながらこの日はお休みをとっていたようです。でも、イワヒバリは撮影することができました。
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白馬山荘の周りは、ガスが出て視界が利かなくなっていましたが、夕食の前に山荘周辺を散策すると、遥か下のほうに村営頂上宿舎が霞んで見えました。
明日の夜明けは、白馬岳山頂からご来光を仰ぐ予定です。天候が回復して、晴れてくれることを祈ります。
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by coffeeto2 | 2013-08-27 18:00 | その他

夏休み~姫川にて@白馬

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白馬村に滞在中、宿泊したペンションに置いてあったパンフレットには、白馬村を流れ下る姫川沿いにある、キャンプ場のすぐ脇の吊り橋から、下流へ向けて2つ目の橋まで往復する1時間の散策コースが紹介されていました。愛犬チョコちゃんと自然観察しながら、歩いてくるにはちょうど良い距離になりそうです。早速、キャンプ場の駐車場に車を停めて、吊り橋から散策開始です。
遠景には、北アルプスの山並みが綺麗に見えるはずですが、この日も天気が悪く、雲が低く垂れこめています。
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歩き始めると、すぐのところにウバユリの花が咲いていました。これは、ペンション周辺の落倉や姫川源流部で見てきたウバユリに比べ、花数がとてもたくさんありますから、オオウバユリになると思います。
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雄しべをたくさん立てた、賑やかな白い花が目を引きました。葉に鋸歯があってボタンの葉に似ているところから、ボタンヅルと名付けられたキンポウゲ科に属する山野草です。
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上のボタンヅルの花を撮影していたら、すぐ目の前に大きな昆虫が飛来しました。慌ててカメラを向けて撮影すると、黒い背中に白い斑がたくさんあるゴマダラカミキリでした。
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このゴマダラカミキリ君は、飛来してきて全く逃げる気配ありませんでしたから、マクロモードでその顔をアップにしてみました。すると、デビルマスクをしている姿が映し出されました。なんか、ちょっと怖いですね。
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草むらに青紫色の花が咲いていました。唇形の花を咲かせるシソ科のウツボグサでした。これを見つけた時、この辺りの草むらの中に咲いていた花は、これが1本だけでしたから、余計に目につきました。
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姫川の土手の斜面に、黄色い花を咲かせた高さ60cmくらいの山野草を見つけました。オトギリソウであると思います。葉が対生し、葉の基部は少し茎を巻くようについています。
名前の由来として、山渓ハンディ図鑑1「野に咲く花」には、この草を鷹の傷を治す秘薬としていた鷹飼いが、その秘密を洩らした弟を切ったという伝説によると解説されていました。
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オトギリソウの花は花弁が5枚で、雄しべがたくさん立っています。朝方に開花した花は、その日の夕方には萎んでしまう1日花だそうです。
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葉の上に、1cmちょっとの小さいコガネムシの仲間を見つけました。背中の模様は他のコガネムシの仲間と違って、面白い彩りです。これは、セマダラコガネですが、背面の模様にはかなり個体差があるようです。
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うっすらとピンク色がかった白い花びらを広げていたのは、フウロソウ科のゲンノショウコです。下痢止めの薬として、飲むとすぐ効く即効性があったところから、「現の証拠」というのが名前の由来ということですから、面白い命名です。
中心部の淡いピンク色をした花柱は、5つに分かれ、雄しべの先端の葯は紫色をしていて、彩りの美しい花姿です。
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これは、ヒレハリソウの花をアップで撮影したものです。薄紫色をした鐘状の花を、房状にたくさん咲かせています。
白馬村では、あちらこちらで、かなりたくさん見ることができました。
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クズの葉に隠されがちですが、ヤブカンゾウが美しいオレンジ色の花を咲かせていました。この状態ではよく分かりませんが、同じ仲間のノカンゾウは葉の幅が細く、ヤブカンゾウは広線形をしているとのことです。
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この日は、ちょっと蒸し暑い陽気で、歩いていると汗ばんできます。涼しい風が吹いて欲しいものだと思いながら歩いていると、ホオジロの高らかな囀りの声が響き渡ってきました。辺りを探してみると、川沿いの灌木の上に留まって囀るホオジロを見つけました。
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クズは、この辺りにたくさん繁茂しています。葉が大きいので、他の山野草を覆い尽くしてしまいそうです。大きな葉の間に、赤紫色をしたクズの花穂もたくさん咲いていました。
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暑い暑いと思いながら歩いていると、キキョウの爽やかな青色の花が涼しさを感じさせてくれました。
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思っていたより、暑い陽気の中でのお散歩になってしまいました。チョコちゃんも、姫川の冷たい清流に浸かって涼をとります。
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by coffeeto2 | 2013-08-25 18:00 | その他

夏休み~姫川源流部にて@白馬

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千国街道(国道148号線)は、姫川に沿って新潟県の糸魚川へと続く国道ですが、ここを走るとあまり目立たないところに、姫川源流部と親海湿原への入口標識が立っています。この前に10台くらい駐車できるスペースがありますから、そこに車を置いて、ここから散策開始です。前回紹介した親海湿原に続き、今回はそこに隣接する姫川源流部で観察した山野草などを紹介したいと思います。
白馬村滞在中は、雨が降ったりやんだりの愚図ついた天気が続いていましたが、この日も折り畳み傘を持参しての散策となりました。でも、途中で陽が射してくることもあり、全く予想のつかない天候でした。
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親海湿原の自然観察を終え、姫川源流部への案内標識に従って足を進めると、そこは涼しい森の中という印象です。散策路脇には、キンミズヒキが黄色い花穂を立てていました。朝方まで降っていた雨で、周囲はしっとり濡れていますから、それだけで何故か瑞々しい感じがしました。
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姫川源流部へ抜ける山道を歩くと、そこにはアカソの大群落が斜面を覆っていました。アカソはイラクサ科の山野草で、茎や葉柄が赤味を帯びているところが特徴です。花穂は雌花序は赤味を帯び、雄花序は黄白色とのことでした。
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ところどころで朱色の花が目を引きました。ナデシコ科のフシグロセンノウです。花茎の節の部分が紫黒色をしているところからフシグロセンノウの名前が付けられたとのことです。
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コーヒー母さんとチョコちゃんは、どんどん先へ進んで行ってしまいます。早く来るように呼ばれますが、なかなか足が進みません。
フシグロセワノウの花の部分を、少しアップで撮影してみました。花弁も雨に濡れてしっとりしています。よく見ると花弁の基部に2個の鱗片があるのが分かります。
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ここにもウバユリの花が咲いていました。周囲の林床を形成する山野草の中で、1mほどにもなるウバユリは、一段と背の高い花ですから、とてもよく目立ちました。
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姫川源流部の石碑が建つ場所まで来ました。この辺りで湧き出した水は、姫川となって山間を流れ下り、やがて糸魚川で日本海へと注ぎ込みます。訪れる人も少ない、静かな場所でした。
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姫川源流部の湧水地の周囲には、黄色くて大きな花穂が何本か立っていました。先端部の蕾が尾状になっているところから、メタカラコウになると思います。根の匂いが、防虫剤の宝香に似ているところから、この名前が付けられたようです。同じキク科の仲間にオタカラコウがありますが、こちらは花穂の先がより柔らかい感じがするところから、メタカラコウという名前が付けられたようです。
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散策路の脇には、うっかりすると見落としてしまいそうな、か細い薄紫色の花が咲いていました。キキョウ科のシデシャジンです。名前は四手沙参という漢字が当てられていますが、リボン状の花弁は5枚で、中心に雌しべが長く伸びています。
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ハギの仲間がピンク色の可愛い花を咲かせていました。3出複葉で葉の形が長楕円形であるところから、ヤマハギであると思います。でも、これはあまり自信のない判定です。
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真っ赤な赤い実をたくさんつけていたのは、スイカズラ科のガマズミです。東京周辺では、秋ごろに紅い実をたくさんつけ、野鳥達に餌を供給しているところをよく見ますが、まだ8月になったばかりですから、この辺りでは実が付くのが少し早いようです。
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コーヒー母さんは、この赤い実が気に入ったようで、チョコちゃんを入れて写真を撮るようにリクエストを受けました。しかし、当のチョコちゃんはあまり嬉しそうではありません....というか、ちょっと迷惑そう.....
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オレンジ色の美しい彩りの花は、ユリ科のヤブカンゾウです。図鑑によればヤブカンゾウは八重咲きで、雌しべと雄しべが花弁状になると解説されていましたが、この写真ではよく分かりません。
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by coffeeto2 | 2013-08-24 18:00 | 植物

夏休み~親海湿原にて@白馬

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白馬村に滞在した夏休みに続き、その次の週末は、山の仲間と白馬三山を縦走する予定が入っていました。だからその前に、何とか白馬三山の勇姿を撮影したいと思っていたのですが、残念ながら雨模様の天候が続き叶いません。ペンションのオーナーも、「去年の今頃は、雨なんか全く降りませんでした。」といぶかる様な陽気です。
嘆いても仕方がありません。チョコちゃんを連れて今日はどこへ行こうかと思案をめぐらせ、ペンションに置いてあったパンフレットなども参考にさせてもらって、さのさかスキー場に近い親海湿原へ行くことにしました。親海湿原と書いて「およみしつげん」と読みます。隣接する姫川源流部と合わせてグルッと一周できるよう、木道とチップ舗装歩道が整備されていますから、自然観察を兼ねてのんびり過ごすには、うってつけの場所になります。
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親海湿原の入口から見た風景です。山に囲まれた盆地状の湿原を取り囲むように、木道が整備されていますから、大変歩きやすく自然観察もしやすい環境です。
上の写真に写っている案内板の説明によれば、この湿原は流出入する河川のない隔絶した湿原であるようです。
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湿原の中は、たくさんの山野草で彩られていましたが、目を引いたのはこのサワギキョウです。5~60cmから高いものでは1mくらいの花茎を立てて、紫色の花をたくさん咲かせていますから、見応えがあります。
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サワギキョウは、名前の通りキキョウ科に属します。でも、花をアップで見ると、普通のキキョウのような形ではなく、3cmくらいの唇形をしていて、上唇はとても細く2分裂し、下唇は太めで3分裂しているのが分かります。
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湿原を彩る花の中で、一番個体数が多かったのは、このコオニユリだったと思います.....というか、花の最盛期に当たっただけなのかもしれませんが.....緑一面の湿原の中に、オレンジ色の花が彩りを添えていました。
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コオニユリは、山地の草原に生える多年草です。オニユリは人里に多いですから、その生育環境が異なります。花は少し小型ですが、たくさん集まって花を咲かせれば、その姿は見栄えがします。
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木道脇の低い場所には、赤紫色をしたツリフネソウがたくさん咲いています。この名前は、吊り下げられた小舟をイメージしての命名でしょうが、まるで、緑の海を泳ぐ金魚のように見えます。
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ツリフネソウの花は唇形をしていますが、距と呼ばれる花弁の後ろの部分が長く伸びて、おまけに先端はくるくると丸まっています。見れば見るほど、面白い形をしているものだなと思います。
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こちらは、すっきりした薄紫色の花をたくさんつけているコバギボウシです。ユリ科の山野草で、花を10~20個ほどつけます。同じ仲間のオオバギボウシは、30個以上もの花を付けますから、花茎が倒れがちになります。
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コバギボウシの花を、下から覗いてみました。花弁には濃い紫色の条線が数本あります。長い雄しべの先は湾曲するように持ち上がり、先端に黄色い葯が付いているのが分かります。
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玩具花火の松葉牡丹があちらこちらで弾けているように、球形の白い花序を広げているドクゼリの群落がありました。とても変化のある、面白い風景です。でも、このドクゼリはトリカブトと並び称されるくらいの猛毒植物だそうですから、不用意に手を出したりしないように気を付けましょう。
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ドクゼリの花をアップで撮影したものですが、見事な造形美です。
球形の花の塊を小散形花序と呼び、それがいくつか集まったものを複散形状と呼ぶようです。
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湿原の草の間に動くバッタの仲間を見つけました。全身は黒褐色ですが、側胸部に淡黄白色の目立つ縦斑があることから、ヒメギスであるとすぐに分かります。
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黄色い花も少数ですが見かけることができました。サクラソウ科のクサレダマです。名前を聞くと「腐れ玉」かと想像してしまいますが、マメ科の落葉低木であるレダマの花に似た野草であるところから、この名前が付けられたということです。
しかし、レダマを図鑑で調べてみると、確かに黄色い花を咲かせますが、形は蝶形ですから全然似ていませんね。
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夏の高原を彩る花の一つにシモツケソウがあります。長い茎の先端にピンク色がかった白色の小花を、多数散房状にたくさん咲かせます。
でも、ここでは群生することなく、ところどころに花茎を立てていました。
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このシモツケソウは、まだ花が開き始めたばかりで、周囲は蕾が膨らんだ状態です。中央部分から開花し始めたようで、細くて長い雄しべがたくさん出ているのが分かります。
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紅紫色の小さい花をたくさんつけているミソハギも、遠くから目立つ存在でした。株数はそんなに多くはありませんが、美しい花の色は湿原の中でも、見事に自己主張しています。
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ミソハギの花は、花弁が4枚のものから6枚のものまであります。ちょうどお盆の時期に咲くことから、昔から仏花として祭壇に供えることが多かったようです。
私の記憶の中では、蝶が吸蜜のために訪れることが多いですから、良いシャッターチャンスを作ってくれる花でもあります。
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by coffeeto2 | 2013-08-23 18:00 | 山野草

夏休み~落倉にて@白馬

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今年の我が家の夏休みは、8月4日~7日までの4日間となりました。かねてから涼しい高原へ行きたいという、コーヒー母さんの希望がありましたから、この期間を利用して、長野県の白馬村へ行くことにしました。
この赤い屋根の建物は、落倉にあるミモザというペンションですが、3年前にペット同宿可能の宿をネットで探している時、偶然見つけて利用してみたところ、職場の互助会の助成も受けることができて、大変リーズナブルに泊まれました。オーナーも素晴らしい方で、快適に休暇を過ごすことができて、コーヒー党も母さんも大変気に入っていましたから、今年もまたここに連泊させていただくことにしました。愛犬チョコちゃんも、涼しい高原で過ごせますから元気一杯です。
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宿に到着した当日は、夕食までしばらく時間がありましたから、チョコちゃんと一緒に周辺の状況把握も兼ねて、ちょっと長い偵察散歩に出掛けてきました。しかし、この日は、思いのほか蒸し暑く、1時間ほど散歩している間に、汗をびっしょりかいてしまいました。
首にカメラをかけてチョコのリードを握り、林道をどんどん遡っていくと、林道脇には色々な花が咲いていました。これは、最初に観察することができたウバユリの花です。高さは1mほどもありますから、少し離れた場所からもよく目立つ存在です。
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チョコちゃんとの偵察散歩の途中で、一番よく観察できたのは、20cmくらいの白い花房をたくさん立てていたこの樹です。枝先に、白くて小さい花が集まって、総状花序を形作っていますが、これはリョウブの花になります。蒸し暑い森の中でしたが、涼しげに咲いていました。
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雄しべが放射状に広がるこの花は、葉の形がボタンの葉に似ているところからボタンヅルという名前が付けられています。キンポウゲ科に属する花で、同じ仲間のセンニンソウにとてもよく似ていますが、葉に鋸歯があるのがボタンヅルで、ないのがセンニンソウです。白い十文字に広がる4枚の花弁のように見える部分は、実は萼片であるとのことです。
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長く伸びた茎の上部に、球状の白い花穂をたくさんつけていたのはヤマウコギの花になると思います。といっても、これは自信を持って同定している訳ではありませんから、間違っていたら教えてください。
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ピンク色の蝶形の小さい花をたくさん咲かせていたこの樹は、ハギの仲間であることはすぐに分かりました。でも、種類を特定することはなかなか難しいですね。これは、葉っぱが丸いところからマルバハギではないかと、自分勝手に同定してみました。
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宿泊したペンションから歩いて10分くらいのところに、この落倉自然園がありました。3年前に来た時には、こんな自然園があることは知りませんでしたが、今回は宿に置いてあったパンフレットを見て、始めてその存在を知りました。春先には、群生するミズバショウやザゼンソウが開花して見事な眺めになるようです。
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白馬村に滞在中は、毎朝涼しいうちに愛犬チョコちゃんと散歩することが日課となっていました。近くのグランドでは、朝6時からラグビー合宿の練習が始められています。その脇を抜けると、フヨウの花が群生する場所がありましたが、見るからにとても涼やかな風景です。
帰りにグランドの脇を抜けると、前日の雨でぬかるみ、ラグビー選手たちは、まるで田んぼの中にいるように、着ているシャツも分からないほど、泥だらけになって練習していました。
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ヒレハリソウの群落です。私の持っている山渓の図鑑には「野に咲く花」にも「山に咲く花」にも掲載されていません。外来植物になるようです。英名はコンフリーと呼ばれ、以前はこの植物の根が医薬品として利用されたこともあったと聞いたことがありますが、今では有毒植物とされているようです。
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泊まったペンションを取り囲む森の中を散策していると、とても鮮やかなコオニユリの花が目に付きました。深緑の森の中ではひときわ目立つ存在です。オニユリとよく似ていますが、葉腋という葉が茎に付着する部分にムカゴが付くのがオニユリで、コオニユリには付きませんから、ここで識別できます。
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昨夜は雷がなって、かなり強い雨が降っていたようですが、朝方には上がってくれました。しっとりとした朝の空気が爽やかで、気持ちが良いです。そんな空気を胸いっぱいに吸いながら、今日もリードを握って日課の散歩に出かけてきました。森の中には、朝露ならぬ雨露に濡れたソバナの花が、瑞々しさを誇示するように咲いていました。
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こちらは、ソバナの花と色合いがよく似た、ユリ科のコバギボウシです。ソバナと同じように、花は下向きに咲きますが、コバギボウシのほうが花が細長いですね。 (ちなみに、ソバナはキキョウ科です。)
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by coffeeto2 | 2013-08-22 18:00 | 植物

夏の海辺で@真鶴半島

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7月28日(日)に、熱海のお寺で義父の十三回忌法要がありました。
夏休み期間中のちょうど良いタイミングだったので、コーヒー党一家は前日から愛犬チョコちゃんを連れて、久し振りの家族旅行をしてきました。お宿は露天風呂のある温泉付きペンションを予約していましたから、とても楽しみな旅行ですが、土曜日は朝一番で通院の予定があったので、出発が昼近くになってしまいました。
4人揃っての家族旅行は、10年振りくらいでしょうか。今回は、息子に愛車エクストレイルの運転を任せ、私はチョコちゃんを抱っこして、楽ちん・のんびりの旅行を満喫することができました。
時間に余裕があったので、真鶴半島に立ち寄ってみました。とても良いお天気でしたが、暑くて暑くて、日向に出るだけで汗をかくような陽気でした。冷たいソフトクリームをなめながら、半島最南端の三ッ石が見える場所へ足を運ぶと、ハマユウが大きく花を開いて出迎えてくれました。
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遥か下に海を見下ろす半島の上に、ハマユウの群落がありました。
ハマユウの花は、図鑑で確認するとハマオモトとして掲載されています。ハマユウは別名になるようです。ヒガンバナ科に属するとのことですが、なるほど花の形はヒガンバナによく似ています。
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ここには、真鶴半島最南端の標識が設置されていました。半島先端の三ッ石がすぐそこに見下せますから、この場所を背景として、家族4人と1匹が並んで記念写真を撮影しました。
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この場所で、見慣れない花の群落を見つけました。名前は全く分かりません。花の大きさは2cmほどですが、唇形の花ですからシソ科に属すると思います。でも、おそらく園芸種であろうと思います。
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海を見下ろす半島の上には、カンナの花の群落もありました。公園内の芝生の広場に続く場所に群落を作っていましたから、これは植栽されたものでしょうか?
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半島の断崖に生えていた松の木の向こう側に、岩礁を見下ろすことができます。何となく日本画的な風景だなと思いながら、松の木越しのアングルでシャッターを切りました。
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コーヒー党一家とチョコちゃんです。
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by coffeeto2 | 2013-08-21 18:00 | 植物