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コウシンソウを求めてお山巡り@庚申山

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絶滅危惧種であるコウシンソウを見たいと思い、6月22日から23日にかけて栃木県日光市にある、庚申山(標高1,892m)に登ってきました。
これは、庚申山の山頂で撮影したものですが、ここでは樹木に囲まれて周囲の眺望を楽しむことはできませんでした。でも、登山途中にお目当てのコウシンソウを見ることができて、満足のいく登頂となりました。
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第1日目に登山口の銀山平から庚申山荘に至るまでの道のりについては、前回紹介したとおりですが、これはその途中、猿田彦神社跡地にあった「お山巡りのみち」の看板を撮影したものです。
事前に調べたところ、コウシンソウ自生地はこのお山巡りの経路途中と表示されていましたから、どうしても歩いてみたい経路でした。かなり厳しい道であるとのことでしたが、実際に歩いてみると鎖場や階段の連続で、なかなかタフな山道でした。
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これが「お山巡り」の絵看板です。これを見ただけでも、奇岩のオンパレードで、なかなか厳しい道であることが見て取れます。
私の予定では、1日目は自然観察を楽しみながらゆっくり庚申山荘まで至り、2日目はまず庚申山に登って、その後「お山巡り」を楽しみながら下山するというコースを設定しました。
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さて、2日目の朝、皇海山まで登る人たちは、午前4時ころには出発して行きましたが、コウシンソウを撮影するのが目的の私は、ここで朝食をとってゆっくり出発です。前日は天候の急変があって、雨にも降り込められましたが、2日目は朝から良いお天気になりました。
朝日の当たる庚申山荘にお別れを告げて、コウシンソウを探す山歩きはここからスタートです。
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山荘を出発して、足取りも軽く庚申山頂を目指します。すると、すぐにこのクリンソウの群生地がありました。昨日も撮影したのですが、たくさんのピンク色の花に誘われて、思わずカメラを向けてしまいます。
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朝のうちは、割合涼しくて快適でしたが、お天気が良いので次第に気温が上がってきました。急な登山道に取り付くとすぐに汗が出てきました。
一息ついて足下に眼をやると、湿った山肌にウワバミソウの小さくて白い花が目につきました。
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これは、大胎内の案内標識です。庚申山荘からここまで0.9kmということですが、途中で花の写真などを撮りながら登ってきましたから、標準の所要時間より余計に時間がかかっています。
ここから左に道をとって庚申山に登り、帰りに「お山巡り」をして猿田彦神社跡地へ下る予定です。
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素晴らしいお天気に恵まれて、登山道の途中から上州の山並みが望めました。気持ちの良い眺めでしたから、ここで小休止を取り、冷たい水で喉を潤しました。
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登山中に知り合った人から、庚申山へ至る尾根道から少し分け入ったところに、コウシンソウの群生地があることを教えていただきました。登山道から少し道を外れて入り込んだ場所ですから、教えてもらわなければ分からなかったと思います。岩肌に、たくさんのイワザクラとともに、探し求めたコウシンソウの群落を見ることができました。
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これが絶滅危惧種のコウシンソウです。ここ庚申山で発見されたことからその名前が付けられているとのことですが、男体山や女峰山にも生育していると教えていただきました。
コウシンソウはタヌキモ科の食虫植物です。茎や葉の部分に粘り気のある繊毛があり、これで虫を捉えてその養分を吸収するようです。
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横から撮影したものですが、花の後部には、スミレの花にある距のような突起があることが分かります。食虫植物ということですが、可憐な花姿をしています。険しい山道を登ってきた苦労も、この花を見たら一遍で吹き飛んでしまいました。
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湿り気のある岩肌にへばりつくように生育しているコウシンソウの花は、長さ1cmくらいです。アップで撮影していますから大きく写っていますが、思っていたより小さい姿です。この厳しい自然環境の中では、このくらいの大きさでないと生き抜くことはできないのでしょう。
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コウシンソウの自生地から庚申山頂まではほんの2~300mほどでしょうか、訳もなく登り詰めたところが樹木に囲まれて眺望が全く利きませんでした。そのまま通過して少し先へ足を運ぶと、そこには皇海山と鋸山の勇姿が綺麗に見える場所がありました。
中央やや右の山が皇海山で、日本百名山の一つです。左の小さいピークが鋸山で、今回その尾根伝いに登頂することも考えていましたが、コウシンソウなどの撮影に時間がかかりましたから、姿だけ見て登頂は諦めることにしました。
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皇海山から右側に視点を移すと、そこにはやはり日本百名山の一つである、日光白根山の姿が望めます。左側の小高い山が錫ヶ岳で、いずれもここから尾根伝いにつながっているようです。
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庚申山を後にして、お山巡りのコースを目指して下っていくと、途中の岩肌で花が終わった後の、そう果をつけたヒメイチゲを見つけました。この写真は縦横を間違えたのではなく、このように岩肌から横に生えていました。
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いよいよ「お山巡り」の難路に入ってきました。ここは崖面の鎖場です。ほとんど足場のない崖面を、この鎖だけを頼りに通り抜けなければなりません。ちょっと怖かったです。
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途中のササ原には、ヤマオダマキが咲いていました。暗赤紫色の部分は萼片で、上に立てている部分は距になります。黄色い部分が花弁で、その中心部に薄緑色の雌しべが見えます。
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これは、手すりの付いた吊り橋ですが、その向こう側の岩肌も、僅かな足場が刻まれているだけです。ここも、渡された一本の鎖を頼りに、恐る恐る通過しなければなりません。
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白い花の形がカラマツの葉に似ているところから、カラマツソウという名前が付けられています。キンポウゲ科の花で、山道のあちらこちらで観察することができました。
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これは、白くて小さい花をつけていたズダヤクシュです。ここでは、割合標高の高い場所に生育していたように思います。ユキノシタ科に属します。
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ここには、庚申の岩戸という看板が付けられていました。背丈の低い岩が覆いかぶさってきています。私には抜けられそうもないので、巻き道を行くことにしました。
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巻き道を抜けて、下から振り仰いだ庚申の岩戸です。小さな石の祠が祀られているようですが、よくあんな所まで登ったものです。
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これは、ササ原の中に小群落を作っていたミヤマウスユキソウの花です。白い部分は萼片でしょうか?葉でしょうか?ミネウスユキソウというのもあるようですが、花期は8月ということですから、時期が違うと思いました。
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これはメガネ岩です。お山巡りのコースは、このメガネ岩の中を通過します。
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岩肌にへばりつくようにして咲いていたイワザクラです。見た目には、もっとピンク色味が強かったと思いますが、写真に撮るとやや青味がかってしまい、残念ですが本当の色合いが出ていません。
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お山巡りの途中で振り仰いだ岩壁です。全山こんな岩山ですから、お山を巡るコースも、厳しいものにならざるをえません。
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山道脇の斜面に黄色い花が咲いていました。キク科のニガナの仲間になるのは分かりますが、図鑑を見てもタカネニガナ、クモマニガナ、ハナニガナのいずれであるか識別できません。
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この吊り橋は、鬼の耳すりという名前が付けられていました。吊り橋の向こう側は、人がやっと通り抜けられるほどの狭い隙間になっているところから、そんな名前が付けられたのでしょう。吊り橋から下を見ると足がすくみますから、上の方だけを見ながら渡りました。
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こんな黄色い花も咲いていました。バラ科のツルキンバイでいいと思います。
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ミツバツチグリやキジムシロとよく似ています。でも、こんな標高の高い場所に咲いていることから、ツルキンバイであろうと思います。もし、間違っていたら教えてください。
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想像以上の難所であった「お山巡り」の終点である、猿田彦神社跡地に辿り着きました。ここで、ちょっと遅めのお昼にしようと座ったところ、古いベンチにはセミの仲間が先客として休んでいました。体長2~3cmの小さなセミでしたから、ヒグラシであると思います。
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by coffeeto2 | 2013-06-30 12:45 | その他

銀山平から庚申山荘へ@庚申山

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足尾銅山で有名な日光市の銀山平は、庚申(こうしん)山(標高1,892m)の登山口となっています。この山は、絶滅危惧種である食虫植物のコウシンソウが生育していますが、その自生地が国の特別天然記念物に指定されています。コウシンソウは、ここ庚申山で発見されたことから、その名前が付けられたわけですが、絶滅する前に是非見たいと思って、この庚申山荘に宿泊して庚申山へ登頂しながら観察して来ました。第1日目にコウシンソウを観察することはできませんでしたが、山荘に至るまでに観察した様子を紹介します。
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この写真は、銀山平の国民宿舎かじか荘です。ここで登山届を提出して、庚申山荘への宿泊手続きを済ませてから出発しました。
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かじか荘の前には、ここから庚申山まで4.6kmという標識が立っていました。
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庚申山登山口にあった看板です。山の謂れなどについて解説されていました。
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銀山平のかじか荘から、林道を辿り、一の鳥居に至るまでの間にこのコアジサイの花がたくさん咲いていました。
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林道の上には、白い花房が垂れ下がっていました。名前も分かりませんでしたが、この写真を手がかりに図鑑を調べてみると、エゴノキ科のオオバアサガラであることが分かりました。花序は枝分かれし、花は下向きにつきます。
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林道に面する岩壁に、このチョウが留まりました。タテハチョウ科のミスジチョウです。このチョウは、年1回だけ6~7月にかけて羽化します。
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林道脇からガサガサッと音がしましたから、覗き込んでみたら、このシマヘビがカナヘビの仲間を捕まえて、今まさに飲み込もうとしているところでした。
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林道を歩いて行くと、間もなくこの「天狗の投石」という看板が眼につきました。山の斜面には50~60cmくらいの大きな石がたくさん積み重なっています。まさに天狗が積み重ねたような奇妙な風景でした。
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林道を歩いていると、前方にシカが佇んでいました。背中に黄白色の斑がたくさんあるところから、子ジカであることが分かります。そのせいか、あまり恐れずに私の方へ近づいてきました。
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暫くの間、私と子ジカのお見合いが続きましたが、やがて林の向こうへと去っていきました。お尻に白い毛があるところが可愛いです。
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カメムシの仲間が地面にいるところを見つけました。識別に自信はありませんが、これはクチブトカメムシになると思います。
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フタリシズカと思いますが、白い蕾をつけた花穂を立てていました。
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林道脇の山の斜面に、何やらピンク色の花を見つけました。確認のために斜面を登ってみると、ショウキランのようです。花の形を鐘馗様になぞらえてこの名前が付けられたとのことです。
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銀山平から3.9km歩いたところに、この一の鳥居があります。林道はここまでで、ここから先は登山道を歩くことになります。
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一の鳥居のすぐそばに、庚申七滝がありました。これはその中のひとつの滝です。
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登山道の途中に、ピンク色の小さい花が咲いていました。ゴマノハグサ科のクワガタソウです。
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岩陰に咲くこれは、高さが10cmほどですから、ヤマクワガタでしょうか。クワガタソウよりも深山に生えるとのことです。
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岩の上に落ちていた獣糞から吸汁しようと、ヤマキマダラヒカゲが飛来しました。標準ズームで撮影したものですが、割合近づいて撮影させてくれました。
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登山道の途中には、ところどころで丁目石が目につきましたが、これはちょうど百丁目の看板とともに立っていた丁目石です。
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これは、夫婦蛙岩です。登って来るときにはその名前の由来がよく分かりませんでしたが、通り過ぎて振り返って見た時に初めて2匹の蛙が重なっている姿が見えてきました。
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これは、仁王門の看板があった岩と岩に挟まれた登山道になります。
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一の鳥居から庚申山荘に至る途中で、クリンソウの群落を見つけました。
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山道の途中で、急に天候が急変して雨が降ってきましたから、クリンソウをアップで撮影したら、水滴に濡れた花弁になりました。
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白くてとても小さい花が咲いていました。アップで撮影したものですが、4枚の花弁の数mmほどの小さい花です。図鑑で確認したところ、キクムグラになるようです。
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キクムグラは、5~6枚の葉が輪生しているところが特徴です。
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白い花の形が、カラマツの葉を連想させるところから、カラマツソウという名前が付けられています。山地から亜高山帯の草原に生える多年草です。
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白い花に黄色い雄しべがよく目立つこの花はウツギです。
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ウツギの花は、枝にたわわに群がって咲いていました。
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ピンク色の可愛い花をつけたこれは、イワザクラであると思います。山地に生える多年草で、ここではたくさん生育していました。
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この写真を見ると、花弁の色は青紫色をしていますが、実物はかなりピンク色に近い色であったと思います。イワザクラかコイワザクラか私には識別できませんが、この岩壁にはたくさん群生していました。
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湿り気のある岩壁には、このウワバミソウもたくさん観察できました。葉の縁には、粗い鋸歯があります。緑白色の花をかたまって付けるところが特徴です。
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これは、ガレ場の山肌にあったスゲの仲間ですが、調べてみるとテキリスゲであるようです。葉が硬くてざらついて手が切れるためこの名前が付いたとのことです。淡黄色の果胞が長く垂れさがるところが特徴です。
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登山道の途中で見えた上州の山並みです。
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キジムシロであるかミツバツチグリであるか識別できませんが、取り敢えず写真だけは撮ってみました。
....後から分かったのですが、どうやらバラ科のツルキンバイであるようです。
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日が陰ってきた登山道の途中で観察したズダヤクシュです。この草が喘息の薬用になるということですが、長野県の方言で喘息のことをズダということからこの名前が付けられたようです。
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日暮れ間近の庚申山荘です。この日は、コウシンソウを観察するためには、今年最後のチャンスとなる週末でしたから、20名以上の宿泊客がいました。
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夕食を済ませて、寝る前に山荘の周囲を見ると、すぐ近くにシカがいました。背中に斑点があることと、近づいても逃げませんから、登山途中で観察したあの子ジカが、わざわざ登って来てくれたのかもしれません。
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by coffeeto2 | 2013-06-26 22:34 | その他

アツモリソウとクマガイソウ@入笠山

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入笠山へ足を運んだ最大の目的は、このアツモリソウを観察することにありました。鉄格子の中で保護されているという話はよく聞きますが、今、自然の姿のままで観察できるところは殆どないと思います。
6月8日(土)~9日(日)にかけて、あしだちのメンバーと足を運んだここ入笠山には、そんなアツモリソウが見事な姿を見せてくれました。
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アツモリソウの花は、暗紅紫色のものと、このように淡紅紫色のものもありました。1株5万円で取引されるというアツモリソウは、昔はこの辺りにたくさん観察できたようですが、今ではこの保護地に少数が生育しているだけです。
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入笠山のこの保護地には、アツモリソウのほかにこのクマガイソウも生育していました。いずれもラン科の山野草になります。
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ゴンドラ山頂駅からほど近い、この網に囲われた山の斜面には、クマガイソウの小群落を確認することができました。
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クマガイソウは、源平一ノ谷の合戦で平敦盛を討った熊谷直実の母衣に見立てて、この名前が付けられたとのことです。
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アツモリソウは、熊谷直実に打たれた平敦盛の母衣に見立てて名前が付けられたとのことです。
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アツモリソウの葉は、よく見るとコバイケイソウの葉にとてもよく似ていると思いました。絶滅の危機に瀕しているとのことですが、いつまでも残ってもらいたいと思います。そんな花を観察できた今回の入笠山観察ツアーは、とてもたくさんの収穫がありました。
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by coffeeto2 | 2013-06-24 20:58 | 山野草

キバナノアツモリソウ@入笠山

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入笠山は、スズランの大群落が見られるということで、あしだちのメンバーを誘って足を運んで来ました。この時期は、アツモリソウも観察できるということで期待していたのですが、このキバナノアツモリソウも観察することができました。
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このキバナノアツモリソウが観察できたのは、入笠湿原に隣接した山彦荘の前の植込みのところです。自然のままの姿で観察することは難しくなっているようですから、ここで撮影できたことがラッキーでした。
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キバナノアツモリソウの上部の背萼片は広卵形で、上面は白色です。唇弁は壺のような形状で、黄色い地に茶褐色の斑があります。
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花の形は、とても特徴があります。まるで、ピエロが両腕を広げているような形状をしています。ここの植込みには、キバナノアツモリソウの群落が見られました。これも、今回入笠山に足を運んだ収穫のうちの一つです。
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by coffeeto2 | 2013-06-23 21:12 | 山野草

大阿原湿原のミツバオウレン@入笠山

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入笠山の大阿原湿原には、ヒメイチゲ、サンリンソウ、シロバナノヘビイチゴなどの白い花がたくさん咲いていました。でも、その中でも特に優美な姿を見せてくれたのが、このミツバオウレンの花でした。
一番下の暗緑色の大きな葉が越冬葉で、立ち上がっている黄緑色の葉が新生葉です。
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ミツバオウレンは、亜高山から高山の湿り気のある針葉樹林内に生えるということですが、常緑の多年草になります。直径1㎝前後の白い花を茎の先に付けます。
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打ち上げ花火が花開いたように、花弁や蕊を広げているところです。
ミツバオウレンは、キンポウゲ科の山野草になります。
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白くて花弁のように見えるのが萼片で5枚あります。黄色い部分が花弁で、やはり5個あります。大阿原湿原では、針葉樹林帯の林床ばかりでなく、湿原のコケ類の中にもその姿を確認することができました。
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by coffeeto2 | 2013-06-22 17:30 | 山野草

テングクワガタ@入笠山

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入笠山の中腹に広がる大阿原湿原は、入笠湿原とともに、たくさんの山野草を観察することができる自然の宝庫です。標高約1,800mの亜高山帯にありますから、高山植物も目にすることができます。
これは、大阿原湿原の駐車場に着いたとき、車を止めたすぐ脇にあったものですが、高さ10cmにも満たない草に、薄青色の小さな花がついているのが目に止まりました。
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私は、初めて見る花ですが、同行したあしだちの植物に詳しいメンバーからテングクワガタであることを教えてもらいました。山渓ハンディ図鑑で調べてみると、「山に咲く花」ではなく「高山に咲く花」に収録されていました。その解説では、低山帯上部から亜高山帯に生える多年草であるとされていました。
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花の部分を近接撮影してみると、何だかオオイヌノフグリによく似ていると思います。それもそのはず、オオイヌノフグリと同じゴマノハグサ科に属します。図鑑の解説には、「なぜか山小屋の周辺で見かけることが多い。」とされていました。
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by coffeeto2 | 2013-06-21 21:18

スズランとアマドコロ@入笠山

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入笠湿原から続く山の斜面は、スキー・ゲレンデのように見える一面の草原なのですが、この斜面にゴンドラ山頂駅へと至る散策路が刻まれています。遠くから見ると普通の草原なのですが、ここを歩いてみると、実はスズランの一大群生地であることが分かります。とにかくたくさんのスズランが群生しています。この山の斜面とその周辺に生育しているスズランは、数万株以上といっても過言ではないと思います。
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私たちは、6月8日~9日に掛けて訪問したわけですが、スズランは咲き始めたばかりでした。でも、草むらに可愛らしくて小さな白い釣鐘型の花を見つけると、何だかとても幸せな気持ちになります。
一番の盛りに訪れたら、もっとすごい景色が見られたと思いますが、スズラン以外にもたくさんの山野草を観察することができ、私たちにとってはとても収穫のある観察ツアーになりました。ちなみに、スズランはランという名前がついていますが、ランの仲間ではなくユリ科に属します。
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スズランの花を見ていると、私の頭の中では、ピーターパンの物語に登場する妖精のティンカーベルと重なります。
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草むらに、たくさんの妖精たちが集まって、何やらヒソヒソ話をしているように見えませんか?
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初夏の草原を彩るスズランの花は、涼やかでとても清楚な感じです。
入笠山のスズランは、驚くほどの大群落でしたが、その全景を1枚の写真の中で紹介できないのが残念です。
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スズランで一杯の草原には、茎に沿って規則的に花をつけているアマドコロも観察できました。やはりユリ科の山野草ですが、同じ仲間のナルコユリは茎に稜がありませんが、このアマドコロは茎に稜があるところが特徴です。
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長さ2cmほどの白い花は筒状で、先端は薄い緑色をしています。花被片の先だけが開いています。
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縦一列に並んだように見えますが、スズランの葉で埋め尽くされた草原に、ちょっと背の高いアマドコロは目立つ存在でした。
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スズランの花株の多さに比べると、アマドコロの数は大変少ないのですが、このように花茎を立ち上げて、白い花をつける姿は目立ちます。
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by coffeeto2 | 2013-06-20 20:17 | 山野草

360度の展望@入笠山

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あしだち(足立・自然にふれあう会)の有志と誘い合わせ、宿泊した入笠山の山荘で、「頂上から見る御来光が綺麗ですよ。」と教えていただきました。ちょうど八ヶ岳の上に昇って来るとのことです。
でも、この日は朝食後に登山して帰京する予定でしたから、ここは林道沿いのビューポイントから遥拝することにしました。これは、午前4時30分頃に撮影した、夜明け前の八ヶ岳のシルエットです。
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すぐ右手に眼をやると、遥か彼方の山並みの向こうに、朝焼けに染まった富士山が顔を覗かせていました。
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午前4時48分、八ヶ岳の主峰赤岳と横岳の間に昇ってきました。お天気に恵まれて、素晴らしい日の出です。
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日の出直後の八ヶ岳の全景を、ワイドで撮影したものです。右奥には、雲海の向こうに瑞牆山や金峰山などの奥秩父の山並みが見えます。左端の木立の陰には、八ヶ岳連峰の北端にある蓼科山が見えています。
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これが、私たちが宿泊したマナスル山荘新館です。ここは、星空観察のメッカでもありますから、昨夜はここで観察会があり、NHK長野が取材に来ていました。女性陣は参加していましたが、男性陣はほろ酔い気分で早々に爆睡でした。
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早朝に山荘近くの草原から見た入笠山です。
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山荘で朝食を済ませ、いよいよ入笠山登山の開始です。既に入梅していますが、気持ちの良いお天気で、気分は最高です。
散策路のあるゲレンデは、スズランなどの花畑になっていました。右奥に見える三角に尖った山は蓼科山で、中央の奥には浅間山が霞んで見えます。
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ここは表登山道コースと岩場回避コースの分岐点です。看板の向こうへまっすぐ進むと回避コースですが、我々はこれを右折して、鎖のある岩場コースへ進み、帰りは回避コースを下ることにしました。
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最高のお天気に恵まれて、40分ほどで入笠山(標高1,955m)の山頂に到着しました。山荘前の登山口の標高が約1,790mでしたから、極めて楽ちんな登山でしたが、360度の素晴らしい眺望に恵まれて、気分はもう絶好調です。
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山並みの向こうに穂高連峰と槍ヶ岳が見えます。やはり、憧れの山に一番先に眼が行きます。
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続いてその左側に覗いていた乗鞍岳です。昨年はあの山頂を踏んできました。
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さらにその左側には、少し雲がかかった御岳山が見えます。
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さらに反時計回りに眺望を進めると、木曽駒ケ岳、宝剣岳から空木岳へと続く、中央アルプスの山並みが全部見渡せます。
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もっと左を向いて、南側に眼を転ずると、南アルプスの山並みが見えます。右側の雪を抱いた山が仙丈ヶ岳、中央部に鋸尾根を挟んで左側が甲斐駒ケ岳です。その左側に鳳凰三山が見通せます。残念ながら、北岳は陰に隠れて見えないようです。
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南アルプスの更に左側には富士の霊峰が見えます。今朝ほどは、朝焼けの中に望んだ勇姿ですが、今は山並みの向こう側に雲を抱いて聳えています。
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視線を東側に移動していくと、ここに見えるのは八ヶ岳の山並みです。右奥に奥秩父の山並みも望めます。
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手前の山並みの向こう側に諏訪湖を湛えた諏訪盆地が望めます。その向こう側は美ヶ原の山並みです。遥か彼方に見えるのは、鹿島槍ヶ岳や白馬岳などが連なる北アルプスの連峰です。
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入笠山の麓には、こんな濃いピンク色のクリンソウがたくさん咲いていました。
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その中には、白い花のクリンソウもありました。
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これは、入笠山の山頂で撮影したものですが、手前の樹にホオジロが留まって、高らかに囀りの声を響かせています。その遥か彼方に北アルプスの山並みが望めて、とても雄大な気分になりました。
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by coffeeto2 | 2013-06-18 20:44 | その他

湿原と花畑でたっぷり自然観察@入笠山

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あしだちの有志と誘い合わせて、ハイキングを兼ねて1泊2日の予定で、長野県の入笠山へ自然観察に出掛けてきました。
この時期、入笠山はマイカー規制されていますから、麓からゴンドラで登るか、林道途中の駐車場に車を置いて、ひたすら歩いて登るしかないのですが、宿泊予約を入れたマナスル山荘新館から、車で山荘前まで行く事が出来ると教えていただきました。これは願っても無い事です。お陰で、初日は午前中に大阿原湿原を散策して、午後は入笠湿原と花畑をゆっくり散策するというコース設定ができました。
この写真は、翌日の早朝に入笠湿原の風景を撮影したものです。
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大阿原湿原から入笠湿原へ向けて林道を走ると、途中に八ヶ岳の全景が見渡せるビューポイントがあります。我々は、2日目に入笠山へ登って素晴らしい山並みの展望を楽しんでくる予定にしていましたが、翌日天気が晴れてくれる保証はありません。そこで一旦車を止めて、写真撮影することにしました。この写真では、八ヶ岳の山並みがクッキリ写っていませんが、南端の権現岳から北端の蓼科山まで全ての山並みが見渡せました。
実は、2日目にこの場所から八ヶ岳に昇るご来光を拝むことができました。その時は、朝焼けに映える八ヶ岳の山稜の向こうから太陽が昇り、感激の瞬間を迎えたのですが、その写真は、登山風景とともに、次回以降に紹介したいと思います。
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今回の入笠山における自然観察では、当初想定していた以上の収穫があって大変満足できたのですが、逆にそれらを紹介するのに苦労してしまう状況です。そこで、撮影した山野草などを取り敢えず一通り紹介して、個々の詳しい写真は、後日改めて紹介することにします。
という訳で、まず初めは湿原の草むらの中に咲いていた、この白くて小さい花です。現場では一つ一つの種別を特定しながら撮影できるような状況ではありませんでしたから、後日調べることにして、写真だけを撮影してきました。だから、写真を見ながら種別を特定していますから、間違いがあるかもしれませんが、これはナデシコ科のオオヤマフスマであろうと思います。
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湿原では山野草だけではなく、蛾の仲間も観察できました。でも、花の撮影に夢中で、蝶や蛾はあまり撮影してはいません。
これも、ネットを利用して種別を確認したところ、シャクガ科のフタホシシロエダシャクであることが分かりました。
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初めて見るこの花は、ランの仲間のキバナアツモリソウです。唇弁が壷のような形状をしていて、上弁がその蓋のように見えます。唇弁は黄色ですが、表面に茶褐色の斑紋があります。側弁は白色ですが黒褐色の斑があり、チョット見には、ピエロが手を広げているようにも見えます。
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これはサクラソウかなと思います。荒川流域の秋が瀬公園にある田島が原が、サクラソウの群生地として良く知られていますが、高原で見るとまたちょっと雰囲気が違うなと思います。
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湿原から続く山の斜面は、スキーのゲレンデかと思うほどの広さがありますが、一面にこのスズランが咲いていました。まだ咲き始めたばかりでしたが、山の斜面全部にスズランが群生しているのですから、その株数の多さには驚かされます。
図鑑によれば、別名キミカゲソウというのだそうですが、その名前の由来は書いてありませんでした。
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草原は一面にスズランで埋め尽くされていましたが、所々にこのアマドコロも花を咲かせていました。ユリ科の山野草ですが、茎に稜があるところが特徴で、同じ仲間のナルコユリには稜がありません。でも、今回図鑑を見ていたら、ミヤマナルコユリの茎には稜があると記載されていましたから、私には区別がつかなくなってしまいます。
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スズランで埋め尽くされた草原ですが、よく見るとこのマイヅルソウも可憐な姿を見せてくれました。この草原からそんなに離れていない場所では、草原が全てマイヅルソウで埋め尽くされている場所があり、写真にも撮ってきましたから、次回以降に機会があったら、そんな様子も紹介できると思います。
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さて、この白い花には悩んでしまいました。写真を見るとサクラソウのような葉であることが分かりますが、白い花が咲くサクラソウってあるのでしょうか?もしかしたらユキワリソウ?などと、いまだに種類が分からず頭を悩ませています。
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湿原の木道脇で白い花をたわわに咲かせていたズミです。別名コナシとも言いますが、図鑑によればコリンゴとかミツバカイドウという別名もありました。蕾のうちはピンク色ですが、開花すると真っ白い花になるのは、リンゴの花と同じです。
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山彦荘という山荘のすぐ前にある入口から入って直ぐの所にある入笠湿原の標識です。案内板によれば、湿原の標高は1,734mであることが分かります
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カッコウやホトトギス、ツツドリなどいわゆる杜鵑(トケン)類の声が響く湿原の風景です。時折この上空を長い尾を引いて、タカの仲間かと思わせるような姿で飛翔する姿を見せてくれました。でも、残念なことに、写真に撮影することはできませんでした。
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湿原の所どころにクリンソウがピンク色の花を咲かせていました。地面付近に割合大きな葉を広げ、その中心から長い花茎が伸びています。先端付近に輪状に数段の花を咲かせるのがクリンソウの特徴です。谷川沿いに白い花のクリンソウも見つけることができました。
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金属的な光沢のある黄色い花弁をつけていたこの花は、キンポウゲ科のウマノアシガタになると思います。もしかしたら、ミヤマキンポウゲであるかもしれませんが、私にはそれを識別するだけの知識がありません。
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スズランの大群落があった山の斜面で、このベニバナイチヤクソウが1輪だけ目に付きました。まだ蕾の状態で開いていませんが、花のつき方と色合いからベニバナイチヤクソウであることは直ぐに分かりました。亜高山帯に生育する山野草で、ギンリョウソウなどと同じ仲間(イチヤクソウ科)に属します。
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湿原から続く山の斜面を越えてゴンドラ駅方向へ進むと、コケ類が密生して緑色の絨毯のような、フワフワな林床を作り出していました。その中にツマトリソウが一輪、目に付きました。そっとしゃがみ込んで写し取ってみたところ、ソフトフォーカスががかかった様な、柔らかい雰囲気の写真になってくれました。
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花茎がとても長いキクの仲間を見つけました。この時期に咲く菊の花は何だろうと、写した写真を手掛かりに調べてみると、シロバナムシヨケギクに行き当たりました。
蚊取り線香の原料として、明治時代にアメリカから入って来た外来種である様です。在来種か否かは別として、名前が分かってホッとしました。
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さて、問題はこの花です。名前がさっぱり分かりません。全く不明です。
葉の形をみると、サクラソウの仲間のような感じですが、花の形は唇弁状ですからシソ科に属するようにも思えます。図鑑を見ても、ネットで調べても種類が分かりません。
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ゴンドラ山頂駅の直下はスキー・ゲレンデになっていましたが、この時期は花畑に変身していました。ここで植栽されていたのは、このドイツスズランでした。湿原周辺に大群落を作っていたスズランより背が高く、花もたくさん付いていました。
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ゴンドラ山頂駅の脇から山を回り込むように続く斜面の散策路を進むと、山の斜面を広い範囲で金網で囲って保護している場所があり、その中にアツモリソウが自生していました。昔は、たくさん自生していたものが、1株5万円くらいで取引されるとのことで、ずいぶん盗掘されてしまい、今ではこの保護地に残っているだけですから寂しいものです。
この花を見るために、今回の観察ツアーを企画した訳ですから、ここでたくさんの写真を撮らせてもらいました。しかし、今年は花期が少し早かったということで、この株は既に盛りを過ぎて、少し褐色に変色している部分もありますが、見事に花開いた状態を撮影できました。また、同行した皆さんにも面目が立って、本当にホッとしました。
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保護地として金網で囲まれた山の斜面には、クマガイソウも小群落を作っていました。アツモリソウとはまたちょっと変わった趣があります。
以前、東京近郊の農家の庭先で、自生しているクマガイソウを見に行ったことがありますが、ここのは自然のままに残っています。昔はアツモリソウやクマガイソウが山のいたるところに咲いていたことでしょう。そんな風景を見たかったものです。
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こちらはゴマノハグサ科のクガイソウです。山の斜面にまだ咲き始めたばかりですが、いくつかの花穂を見ることができました。あと数日で、太くて立派な花穂が見れるものと思います。
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草むらの中にはアヤメの花も咲いていました。アヤメの仲間はカキツバタやノハナショウブなど、同じような花を見分けるのが難しいですが、花弁の付け根に網目状の斑がありますから、ここに注目するとアヤメであることがすぐに分かります。
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これも草むらの中に花を咲かせていたグンナイフウロです。青紫色の花弁を広げ、花柱を長く突き出した独特の形状をしています。名前の由来になっている郡内とは、山梨県東部の古い地名だそうです。
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イカリソウも咲き残っていました。東京周辺の低地では、4月頃には咲いている花ですから、6月に見られるのはさすがにちょっと遅い気がします。これも、標高が高いためだと思います。
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葉の独特の形状と白っぽい斑が入っていることから、ニリンソウであることがすぐに分かりました。これも、東京周辺では4月頃に咲いていますから、里に比べるとずいぶん遅れて咲いています。
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ユキザサも見事な花穂を広げていました。蕾の状態であるのはよく見ますが、これだけ立派な花穂をつけている状態のものは今まであまり見られませんでしたから、私にとって、これも一つの収穫となりました。
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ヤマシャクヤクも咲いていました。咲き終わりと思われるものがたくさんありましたから、もう花期は終わりに近いのでしょう。でも、この花は、まさに今が盛りとばかりに、優美な姿で咲いていてくれました。
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これは小さい花を咲かせていたトウゴクサバノオです。真上から撮影していますから、分かりづらい容姿です。ともすれば、見落としてしまうほど小さな花でしたが、散策路のすぐ脇に咲いていましたから、見つけることができました。
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だいぶ日も傾いてきましたが、帰り道を急いでいると、山の斜面に2本のマムシグサが寄り添うように立っていました。
同じ仲間のウラシマソウは葉の下に花を咲かせますが、マムシグサは葉の上に花を咲かせます。ここでは、仲の良さそうな姿を撮らせていただきました。
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湿原に向かって帰り道を下っている時に、散策路脇にエンレイソウの小群落がありました。さすがにもう花期も終わりに近い状況でしたが、この花は割合綺麗に残っていてくれました。エンレイソウはこんなに広い葉を付けますが、ユリ科に属します。
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by coffeeto2 | 2013-06-15 17:10 | その他

大阿原湿原にて@入笠山

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あしだち(足立・自然にふれあう会)の山野草が好きなメンバーを誘って、長野県の入笠山へ1泊2日の日程でハイキングに行って来ました。
今回の一番の目的は、入笠山山頂から見られる360度の眺望と、今まさに盛りを迎えようとしているスズランやアツモリソウなどの山野草を観察する事にありました。
この黄色い花の群落は、大阿原湿原へ登る途中の林道脇にあったものですが、あまりにも見事な群落ですから、車を止めて観察することにしました。図鑑と見比べながら調べてみると、アブラナ科のヤマガラシであることが分かりました。
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ヤマガラシは、茎の先端に総状に、小さい花をたくさん咲かせていました。とても鮮やかな黄色い花弁は4枚あり、2枚ずつ左右(上下)対称に広げています。
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この白くて小さい花は、ヤマガラシの群落の周辺ばかりでなく、入笠山のいたるところで目にすることができました。ヤマガラシと同じアブラナ科に属するヤマハタザオです。
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とても長い茎の先端にいくつかの花を咲かせますが、そんな形状がハタザオ(旗竿)という名前の由来になったのでしょうか?花弁は4枚で、左右(上下)対称に広げるところはヤマガラシと同じです。
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林道を上り詰め、比較的平坦な場所に出たと思ったら、そこに大阿原湿原がありました。林の向こう側に望む湿原は、看板が出ていなければ林道からは見落としてしまうような感じでした。
駐車スペースに車を置いて、さぁ観察に出かけようと準備に取り掛かったところ、すぐ脇の草むらに小さくて可愛い花がたくさん咲いていました。
私は、初めて見る山野草ですが、テングクワガタであると教えていただきました。山渓ハンディ図鑑8の「高山に咲く花」に収録されていましたが、解説を見ると「なぜか山小屋の周辺で見かけることが多い。」と記されていました。
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テングクワガタの花の形は、オオイヌノフグリにとてもよく似ているなと思ったのですが、図鑑を見てゴマノハグサ科に属することが分かりました。どおりでオオイヌノフグリに似ているはずです。
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湿原の木道へと続く階段道を降りようとしたら、すぐ脇にとても背の高いスミレの花が咲いていました。ニョイスミレです。花茎の高さは15cmくらいはあったと思います。今までこんな背の高いニョイスミレはお目にかかったことがなかったので、すかさず記録写真を撮影です。
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今回、湿原の名では、白くて小さい花がたくさん咲いていましたが、異なる種類が3種類ほど観察できたので、順を追って紹介します。
湿原の木道を歩き始めると、すぐにこの白くて小さい花が目につきました。キンポウゲ科のミツバオウレンです。
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丸い花弁が5枚の、この白い花もたくさん目につきました。葉に注目するとイチゴの仲間独特の形状をしています。これはバラ科のシロバナノヘビイチゴになります。
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もう1種類この白い花も咲いていました。こちらはキンポウゲ科のサンリンソウです。雄しべがとてもたくさんあって、その先端にある役は黄色をしていますから、賑やかな花姿になります。
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こちらもサンリンソウです。イチリンソウやニリンソウも同じキンポウゲ科になりますが、サンリンソウは花が3輪つくくことが多いのでこの名前があるとのことです。でも、この株には2輪しか認められません。
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白くて5枚の小さい花弁をつけたこの花は、オオヤマフスマになると思います。図鑑によれば高原などに多く生育し、別名ヒメタガソデソウというそうです。でも、名前の由来までは分かりませんでした。
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ここ大阿原湿原には、花をつけたたくさんの小高木がありました。これは白い花をつけています。コナシの木であると思っていたのですが、改めて図鑑で確認すると、バラ科のズミであり、別名としてコナシという名前があることが分かりました。
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図鑑によれば、ズミは蕾が赤いですが、開花すると真っ白な花が樹冠をおおうと解説されています。確かにこの樹の蕾は赤くい色であることが分かります。
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今まではこのように蕾が赤く、開花すると白くなるのがズミであり、上の白い花がコナシであると思っていましたが、図鑑ではいずれも同じズミであるということです。
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花弁が4枚のこの小さな花は、アブラナ科のマルバコンロンソウであると思います。山野の林内に生える越年草であるとのことです。
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この黄色い花は、ミツバツチグリかキジムシロであると思いますが、この写真からはいずれであるか判定できません。
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この白い花も、葉の形がイチゴの仲間の特徴を呈していますから、シロバナノヘビイチゴであると思います。
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中心に写っている小さな白い花は、ウシハコベであると思います。
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大阿原湿原を巡る木道は、やがて深い森の中へと入っていきます。これは、そんな薄暗い森の中で林床に生えていたミツバオウレンの花です。
白い花弁は5枚ですが、雄しべはたくさんあります。
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これは、蕾を膨らませているズダヤクシュです。ユキノシタ科に属します。花はまだ開いていませんが、、山地の林内に生える多年草であると解説されています。
図鑑によれば、長野県の方言で喘息のことをズダと言い、この草が薬用になるところから、その名前が付けられたとのことです。
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花茎の上に、線香花火のように散状花序を広げているこの花は、セリ科のイワセントウソウになります。葉の形からセリの仲間であることが分かります。花の高さは20cmくらいありました。
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by coffeeto2 | 2013-06-13 21:12 | 山野草