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秋の山野草~その①~@権現山

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これは、権現山の山頂に建てられていた展望台と、その向こう側に遥かに望む富士山の姿です。
この権現山は、野鳥観察の適地であると聞いていましたから、以前から足を運んでみたかった場所ですが、他の予定があったり、我が家から少し距離があったりで、なかなかその機会に恵まれませんでした。また、ここは丹沢の山並みの麓ともいえる場所ですから、以前から登ってみたかった丹沢の未踏峰の一つである、檜洞丸(ひのきぼらまる:標高1,601m)への登頂にも、盛夏を過ぎていい季節になってきました。
現地で車中泊をすれば、両者を抱き合わせてやっつけてしまうことができるだろう....、ということで出掛けてきましたが、足を運んだ9月最後の週末は、最高のお天気に恵まれましたから、自然の中にどっぷりと浸かって蝶や山野草の観察をするのに、この上ない日和となりました。
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これは、権現山の山頂から秦野市の街並み越しに、遥かに望む富士山の勇姿を、望遠レンズを使って撮影したものです。手前の木々の間に赤や黄色の葉が見えるのは、既に紅葉が始まっているものでしょうか?
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公園の駐車場に車を停めて、山の上に登る散策路を歩いていると、散策路脇の刈り払われた斜面に青紫色の花が咲いていました。花茎の上の部分が切られていますから、頭花のように見えますが、どうやらシソ科のアキノタムラソウのようです。
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これも、権現山で撮影したアキノタムラソウです。といっても、これはとても背丈の低い草丈でした。でも、普通はこのように輪生する花を咲かせていますから、上の写真のように茎の頭頂部に花を咲かせている訳ではありません。
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淡黄色の花をたくさんつけた花が群生していました。これは、シソ科のキバナアキギリです。この葉は、細長い三角形ですが、基部が両側に張り出していて、まるで大昔の武器の矛(ほこ)のような形状をしています。
これを撮影したのは、帰りがけの午後の時間帯でした。山陰の日当たりの無い場所になりましたから、派手さはありませんが、秋の風情を感じさせてくれる眺めでした。
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キバナアキギリの花をアップで撮影したものですが、上唇の先端からヒョロッとしたうす紫色の毛が伸びているのが面白いですね。また、花の中に見える葯の先端が、やはりうす紫色をしていて、独特の花姿です。
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花茎の先に、穂状に黄色くて小さい花をたくさんつけています。バラ科に属するキンミズヒキの花ですが、これも夏から秋を彩る山野草の代表的な存在です。
葉の形を見ると、浅い鋸歯のある羽状複葉です。ちょっと見には、イチゴの葉を少し細長くした形に似ていると思いました。
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こちらもキンミズヒキですが、花が少し小振りではないかと思います。
図鑑を見るとヒメキンミズヒキという種類もあって、草丈はほぼ同じくらいですが、花が小さいと解説されていました。しかし、残念ですが、私にはそれを識別するだけの知見がありません。
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草むらに、白くて可愛い花を咲かせていたのは、ゲンノショウコのようです。これは、フウロソウ科に属する山野草で、昔から下痢止めの薬として利用されていたようです。これを煎じて飲むと、下痢がピタリと止まるほど良く効いたことから、「下痢止めに現の証拠の効果がある。」と評されたとか?.....よって、この名前が付けられたようです。
ゲンノショウコには、白色の花と紅色の花がありますが、東日本には白色のものが多いようです。
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日当たりの良い草むらには、こんなうす紫色の釣鐘型の花が咲いていました。花茎が倒れてしまっていますが、同じところから花が輪生する様子がよく分かります。これは、キキョウ科に属するツリガネニンジンです。低山から、かなり標高の高い高原でも見ることができるほど、分布域は広いようです。
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こちらも、権現山で撮影したものです。当初、ツリガネニンジンであろうと思って撮影したのですが、後から写真を良く見ると、花は茎に沿って互生しているようで、輪生していません。図鑑を見ると、同じキキョウ科の仲間には、フクシマシャジンとかオトメシャジンなど、とても良く似たものがいくつか登載されています。ツリガネニンジンではないことは分かりましたが、その何れであるか....?? う~ん残念! 分かりません。
by coffeeto2 | 2013-10-08 06:00 | 山野草
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