猿倉~白馬山荘の高山植物:その4@白馬三山

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山の仲間とともに、二泊三日の日程で白馬三山を歩いた行程を紹介しています。
初日は、猿倉の登山口から白馬山荘までの行程を歩きましたが、この間に観察することができた高山植物の紹介をしています。前回は、白馬岳のお花畑で観察した花を紹介しましたが、今回はその4ということで初日の最後になります。標高2,500mほどの場所にあるお花畑から標高2,800mの白馬山荘に入るまでに観察した残りの花です。
登山道を登っている途中に、岩山の険しい崖になっている場所がありましたが、その僅かな岩棚にハクサンイチゲの小群が咲いていました。
一緒に見える青紫色の蕾は、ミヤマオダマキであろうと思います。
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かなりガスが濃くかかるようになってしまいましたが、登山道脇の草むらでたくさんの花を咲かせていたハクサンイチゲの一群です。この周辺では、かなりの群落を形成しています。キンポウゲ科に属するイチリンソウの仲間です。1茎に、2~6個の花をつけるようです。
今年の7月初旬に、山の仲間と八ヶ岳を縦走した時、やはりハクサンイチゲをたくさん観察することができたのですが、図鑑によれば花期は6月中旬~8月上旬ということで、結構長い間楽しめるようです。
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花の中の様子が見えるように、正面から撮影したものですが、白い花弁のように見える部分は、実は萼片であるということで、ハクサンイチゲには花弁がありません。花の中央の黄色い部分は雄しべ群、薄緑色に見える部分は雌しべ群になります。
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かなり標高が高くなってきましたが、ここでイワカガミの群落を見つけて、ちょっと驚きました。というのは、関東地方の山地では、イワウチワに続き5月頃には観察できますから、私の感覚としては春の高山植物という印象でした。でも、図鑑の花期は6~7月とされていましたし、ここ白馬岳では8月になっても咲いている訳ですから、夏の高山植物ですね。
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イワカガミの群落を観察していたら、そこに隣り合わせるように、アオノツガザクラの小群落も観察できました。ツツジ科に属する高山植物です。葉の形が栂(ツガ)に似ていて、花の色が淡い薄緑色であるところから、この名前が付けられたようです。この中に、白い花弁を広げた花が2輪ほど見えますが、これはキンポウゲ科のミツバオウレンです。
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あしだち(足立・自然にふれあう会)のメンバーで山登りがお好きなキッチンayaさんが、数年前に白馬岳に登った時に、咲残りのウルップソウを観察したという話をしていました。おそらく8月中旬頃に登られたと思います。今回は、それより少し時期が早かったと思いますが、途中で見たウルップソウは、既に咲き終わってトウモロコシの芯みたいな花穂を立てていました。でも、ここにはまだ咲き始めたばかりのウルップソウもたくさん見ることができました。
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画面の右上の方は、雪渓の雪が残っている場所です。おそらく、ここの雪は1年中消えることがないと思います。それだけ気温が低い環境になるわけですが、そこに続く岩がゴロゴロした斜面には、たくさんのウルップソウが美しい青紫色の花穂を立てていました。
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こちらのお花畑の中にも、ウルップソウの一団が行列を作るように並んで咲いていました。ちょっと距離がありましたが、周りで咲いている花々も一緒に写りこんで、花畑が賑やかに見えます。でも、ちょっとガスって来てしまい、遠景が霞んでしまったのが残念です。
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登山道の脇に咲いていたこの花は、葉の様子からハハコグサの仲間であることは分かりました。でも、平地で観察するものより、頭花部分の彩りが豊かで、花姿が少し異なります。これも、撮影してから後で種類を特定することにしました。
図鑑を確認すると、タカネヤハズハハコであることが分かりました。葉の形を矢筈になぞらえて名前が付けられたようです。
矢筈を調べてみたところ、矢の末端の弓のツルを受ける部分という意味と、掛け軸などを掛ける先が二股になった道具という意味もありました。
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植物がほとんど生育していない岩礫地に、黄色くてしっかりした花姿の、菊の仲間が群落を作っていました。ウサギギクです。
昨年、乗鞍岳に登った時、とてもたくさん観察することができできた花ですから、一目見て直ぐに、ウサギギクであることが分かりました。
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ウサギギクは、絵に描いたような均整のとれた美しい花姿をしていると思います。キク科に属するこの花の名前の由来は、対生する2枚の葉をウサギの耳に見立てたものだそうです。
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白馬山荘まであと少しです。もう目の前に建物が見えていますが、最後のガレた岩場を登っている時、すぐ脇の岩陰に咲いているところを見つけたコウメバチソウです。白い花弁で囲まれた花の中央部が黄緑色をしていますが、緑色した部分からは蜜が出ているとのことでした。
この辺りまで来ると、高山植物の数もめっきり減ってきましたから、見落とすことなく撮影する事が出来ました。ちょっと肉厚で卵形をした葉が特徴でしょうか?
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白馬山荘の周辺にたくさん咲いていたイブキジャコウソウです。辺り一帯の岩礫地の隙間を埋めるピンクの絨毯のような、大きな群落が幾つかありました。イブキジャコウソウは、シソ科に属します。越冬性の矮性低木になると解説されていました。
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イブキジャコウソウの葉は、十字対生しています。一つひとつの花の大きさは数mm程度ですから、よく目立つ花ではありませんが、近づくと全体にハッカのような匂いがします。そんな花を、カメラのマクロモードを使ってクローズアップ撮影してみました。
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by coffeeto2 | 2013-08-31 18:00 | 高山植物
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