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猿倉~白馬山荘の高山植物:その1@白馬三山

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山の仲間と誘い合わせて、白馬三山の縦走に出掛けたのが、8月10日(土)〜12日(月)に掛けてのことでした。今回のお目当ては、爽やかな夏山を満喫することと、たくさんの高山植物を見て来ることにあったのですが、あわよくばライチョウにも出会いたいと、密かな願いを抱いていました。
前夜にメンバーの車で都内を出発し、夜明け前に登山口の猿倉に着きました。薄暗いうちから登り始める登山者もいましたが、我々は明るくなるまで車内で仮眠をとり、午前6時過ぎにスタートしました。
3日間を通して、ガスに巻かれる時間帯もありましたが、白馬岳と鑓温泉でご来光を仰ぐことができたほか、私自身が驚くほどたくさんの高山植物の写真が撮れましたから、大変満足できる結果となりました。
そんな状況を、このブログでどのように紹介しようかと悩みましたが、あまり考えずに、撮影した順番に並べることにしました。
そんな訳で、まず最初はヤマブキショウマです。猿倉の登山口からすぐのところで撮影しました。立派な花穂が重いのでしょうか、花茎では支えきれず、頭を垂れています。
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これは、キキョウ科のソバナの花です。白馬岳への登山道は、猿倉荘の脇からスタートするのですが、直ぐに林道と合流します。歩き始めると、その林道脇にいくつかの山野草を観察することができました。まだ標高がそんなに高くない場所ですから、高山植物とは言いにくいのですが、このソバナの花も、そこに咲いていたものです。
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林道を彩っていた山野草のひとつに、このタマガワホトトギスもありました。花被片が黄色味を帯びていて、紫褐色の細かい斑があります。
普通のホトトギスの仲間は、ピンク色を帯びた色合いをしていますから、ちょっと異なります。
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これもやはり林道に沿った場所に咲いていた、見事なオオウバユリです。同じ仲間のウバユリに比べると、ずっとたくさんの花をつけていて、とても豪華に見えます。群生していましたから、余計立派に見えました。
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林道の終点を過ぎて、白馬尻小屋へと続く登山道に差し掛かってきました。白馬岳の花畑は、たくさんの高山植物を観察できることでつとに有名ですが、このあたりの登山道の脇でも、色々な高山植物を見ることができます。これは、大きくてよく目立つキヌガサソウです。葉を広げた直径は50cmくらいはあるでしょう。花の大きさも7~8cmほどはありそうです。3年前にチョコちゃんを連れて(内緒!)ここを歩いたときに、初めて見たのですが、立派な花の大きさに驚いてしまいました。
当時は、ペット進入禁止であることは知りませんでした。小屋まで行って叱られてしまったことが、懐かしく思い出されます。
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こちらは、ユキノシタ科のズダヤクシュです。喘息薬種という漢字が当てられていますが、その昔喘息の治療薬として用いられていたことから、この名前が付けられたと聞いています。長野県の方言で、喘息のことをズダと言うのだそうです。
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茎の上部に白い花を散房状に付けていたミヤマカラマツです。白い雄しべの花糸が、唐松の葉のように見えるところからこの名前が付けられています。キンポウゲ科に属しますが、同じ仲間のカラマツソウは、この花糸が細く、葉の先端が丸みを帯びているのに対し、ミヤマカラマツの花糸は太く、葉の先端が尖っているところが識別ポイントです。
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黄色い花を咲かせているスミレの仲間もいました。葉の形がシソの葉に似ているところから、オオバキスミレという名前が付けられていると思います。スミレの仲間ですが、ほかのスミレと違って、距と呼ばれる花の後ろの部分がほとんど認められません。この写真では、そんな様子がよく分かりませんが、悪しからず.....
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大きな葉を広げている割には、花が控えめなサンカヨウです。白い花弁は6枚あり、中心部に薄緑色の雌しべと、黄色い雄しべが可愛らしく集まっています。メギ科に属する高山植物で、花期は5~7月とされていますが、ここ白馬尻周辺では、雪解けの頃から次々と花を咲かせているようです。もう8月になっていますが、未だに花が見られるわけですから、ちょっと得をした気分です。
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こちらも、葉っぱの大きさに比べて、控えめな花を咲かせていたエンレイソウです。花の色が黒紫褐色をしていますから、余計に控えめに感じてしまいます。東京周辺では、春先に咲く花のイメージが強いのですが、白馬では8月になっても花が見られます。
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これは、大雪渓を登り詰めた辺りで撮影したと思います。頭頂部に4枚の花弁をいくつも付けていたヤマガラシです。花の高さは20~30cmくらいだったと思います。6月初旬に、あしだち(足立・自然にふれあう会)のメンバーを誘って入笠山に登ってきましたが、その時には60~70cmくらいの背の高いヤマガラシの群落を見てきました。図鑑を見ていたら、ハルザキヤマガラシという別種があることを知りました。解説されていた特徴から、あれはハルザキヤマガラシであったんだと思い至りました。
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白馬尻の下の登山道でも、大雪渓より上の登山道でも観察することができたミソガワソウです。シソ科に属する山野草ですが、低山から高山まで、湿った場所に群生するということです。私が持っている山渓ハンディ図鑑では、「山に咲く花」 にも 「高山に咲く花」 にも、どちらにも収録されていました。
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このハクサンフウロも、低い場所から高い場所まで、幅広い山域で観察することができました。今回観察した印象では、7月に奥日光の戦場ヶ原で見たハクサンフウロより、花の直径が大きく、花色もより濃いように感じました。
by coffeeto2 | 2013-08-28 18:00 | 山野草
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