小田代ヶ原の花々@奥日光

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都会の喧騒から離れ、高原の清涼感にまったりと包まれて、野鳥や草花の観察をするのは、私にとって何物にも代え難い至福の時間です。
今回は、7月の三連休ということで、自宅からそんなに遠くなく、自然環境がよく残されていて、観察しやすい場所ということで、大変よい条件が揃っている奥日光へ足を運んだわけですが、それ以外にも山に登ったり、温泉に浸かったりと思う存分楽しんでくることができました。今回は、小田代ヶ原で観察した花を中心に紹介したいと思います。
この時期、戦場ヶ原にも小田代ヶ原にもシモツケソウの花が咲き始め、ピンク色の花の群落をたくさん観察することができましたが、この写真の花は、枝先に添って花穂を形成しているところから、ホザキシモツケと呼ばれています。
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シモツケソウの花は、茎の先に多数散房状に花をつけるとされていますが、このホザキシモツケの場合は、茎に添うように花の塊をつけています。一つ一つの花の大きさは5mm程度の小さいものですが、よく見ると雄しべがたくさん出ているのが分かります。
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こちらは、木道脇の林床に群生していたイヌゴマの花です。名前にゴマとついていますが、シソ科に属する山野草です。花の形を見ると、唇形をしていますからシソ科の花であることが頷けます。
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イヌゴマは、平地でも見ることができる花ですが、昨年は朝霧高原でもイヌゴマの群生を観察することができました。ここ奥日光でも群生しているところを見ると、ある程度の湿り気があれば、平地から山地まで広く分布しているものと思われます。
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青木橋の先から分岐路を左に分けてしばらく進むと、間もなく鹿除けのゲートを抜けて小田代ヶ原の草原が広がる場所に着きますが、木道に取り付いたところで、その両脇に点々と黄色い花が咲いていました。ツリフネソウ科のキツリフネです。
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キツリフネの花弁は3つに分かれています。その内側には赤褐色の小さい斑が覗いているのが分かります。この花も、湿り気の多い場所に群生します。まだ咲き始めたばかりであると思いますが、この辺りでは夏の盛りに向けて、たくさんのキツリフネが観察できるものと思います。
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小田代ヶ原の草原は、戦場ヶ原とあまり離れてはいませんが、周囲を森林に囲まれていて、ちょっと雰囲気が異なります。でも、ここで咲いている花たちには、そんなに違いはないと思います。これは、ハクサンフウロの群生です。可愛いピンク色の花がたくさん並んでいました。
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ハクサンフウロの花を一つ一つアップで撮影していたのですが、後から写真を整理してみると、みんな表情が違うことに気がつきました。
この花は、暗赤紫色の条線が濃く、花弁がかなり反り返っています。また、花柱を見ると全体が暗赤紫色に染まり、雄しべの先端の葯がはっきりと確認できません。これは、花の最盛期を過ぎた姿でしょうか?それとも単に個体差なのでしょうか?
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この花は、ハクサンフウロの中では、割合標準的な色合いをしていると思います。雄しべの葯が青紫色に膨らんでいることが分かります。また、花柱は少し赤紫色に染まっているようです。
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こちらの花は、かなり淡い色合いでした。花柱も上の二つの花よりも淡いピンク色で、雄しべの先の葯も淡色です。咲き始めたばかりの花なのか、それともこれも個体差であるのか、私には分かりません。
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小田代ヶ原と赤沼分岐を結ぶ散策路は、ほとんどが樹林帯の中にあって日陰なのですが、ここは日が指していました。そして、そこにヤマオダマキが花を咲かせていました。赤紫色に見える部分は萼片で、その内側に見える黄色い部分が花弁になるとのことです。
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ヤマオダマキの花弁を見ると、その基部は距となって上部に立ち上がっています。この姿が昔、麻糸を巻いた管の形に似ているところからオダマキ(苧環)の名前がつけられたとのことです。立ち上がった距の先に注目すると、小さい球状になっています。これも自然の造形美ですね。
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このヤマオダマキは、これから次々に花を咲かせるのでしょう。たくさんの蕾が開花の準備をしています。図鑑を見ると、ヤマオダマキの距が強く内側に巻き込まれているのがオオヤマオダマキであると解説されていますが、これはまっすぐ立ち上がっていますから、普通のヤマオダマキでよいと思います。そうすると、この上の写真の花は.....?
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白い綿毛をつけていたのは、言わずと知れたワタスゲです。カヤツリグサ科の山野草で、高層湿原ではしばしばその大群落を観察することができます。でも、この日はそんな綿毛を探しても、数えるほどしか見つかりませんでした。
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by coffeeto2 | 2013-08-16 18:00 | 山野草
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