この日は、野鳥のサンコウチョウを観察しようと、神奈川県下の林道へ出掛けました。サンコウチョウの囀りを求めて、林道を歩き回っている時に、足下にはこんな綺麗な花が咲いているのが目につきました。
5枚の花弁のうち上の3枚は小さくて、花弁の中にピンク色の斑が美しく出ています。下の2枚は白くてとても大きな花弁です。左右対称の独特の形をした花姿です。花柱の部分が橙色に膨らんで、美しさを醸し出しています
ユキノシタの葉は、暗緑色で腎円形の独特の形をしていますが、葉脈に沿って白い斑が入るところが一番よく目立つ特徴になります。
近くの葉の下に、黒色の体に黄色いラインと赤い斑を持った、とてもコントラストの強い芋虫の仲間が目につきました。長さは10㎝近くあります。これは、ヤガ科のフクラスズメの幼虫になります。
林道わきには、ナルコユリも咲いていました。薄緑色をした花は、まだ完全に開き切っていません。同じユリの仲間にアマドコロがありますが、アマドコロは茎に綾があるのに対し、ナルコユリの茎は丸いところが違います。
紫色の小さな花が目につきました。シソ科のキランソウの仲間であると思います。オウギカズラかとも思いましたが、花の色が淡い青紫色をしているところから、ニシキゴロモの可能性もあると思います。
葉の上に、全長1cmほどの薄緑色をした、カメムシの仲間が留まっていました。ほっそりした体形が特徴のクヌギカメムシになります。
薄暗い環境で撮影しましたから、手振れした写真になってしまいました。
こちらの写真も薄暗い環境で撮影していますから、手振れしています。シャクトリムシの仲間のようなこの蛾の幼虫は、ネットを利用して調べたところ、ハスオビエダシャクの幼虫になると思います。
チョウの仲間もたくさん観察することができました。これは、翅の表面がかなり白っぽい色合いをしています。また、胴にはオレンジ色味がありますから、ジャコウアゲハになると思います。この個体は、残念なことに左側の尾状突起が欠損していました。
こちらは、地面に降りて日向ぼっこをしているイチモンジチョウです。濃褐色の翅に、白い一文字線がとてもよく目立ちます。
イチモンジチョウの裏面が撮影できました。前翅には、オレンジ色の美しい模様が出ています。
白くて、先がやや尖った3枚の花弁が独特の花姿を作っていました。花の形から、ツユクサの仲間であろうことは容易に想像がつきましたが、種名が分からず、取り敢えず写真にとって後から調べてみたところ、トキワツユクサであるようです。
トキワツユクサは、昭和初期に南アメリカからもたらされた外来種になるようですが、今では日本各地に生息域を広げているようです。アップで撮影すると、黄色い約がとてもよく目につきます。
トキワツユクサは、こんな風に林道脇に小群落を作っていました。
こちらは、シダの葉の上に翅を休めているクロヒカゲです。前翅裏側に白色の線が目立つことから、♀の個体になると思われます。
葉の大半を食べつくしてしまったこの毛虫は、ネットで調べてみるとクロゴマダラヒトリの幼虫になることが分かりました。