野鳥撮影のために山へ入りましたが、その日のうちにほぼ目的の野鳥を撮影できました。それで峠で車中泊をして、翌日は黒川鶏冠山に登ってきました。これは、見晴らし台から撮影した大菩薩嶺と富士山の勇姿です。
峠の周辺には、このフモトスミレと思われますが、とてもたくさん咲いていました。
側弁基部にはたくさんの毛があります。フモトスミレで良いと思いますが、ヒメミヤマスミレの可能性もあると思いました。
ここが柳沢峠から黒川鶏冠山へ至る登山道の入口です。この階段を上って登山を開始しました。
入ってすぐのところに、このブナの道案内図がありました。東京都水道局が建てた案内図であるようです。
ブナの道案内図のあった場所はこんな風景です。ここからブナの道を通って山道に取り付きます。
案内図の中に表示されていた梅ノ木尾根に至りましたが、こんな標識が立っていました。
梅ノ木尾根から六本木峠へ向かっていた途中に、こんな苔むした岩々がありました。なんだか八ヶ岳の山を思わせるような風景だと思いながら撮影しました。
ここには、ハシリドコロの群落がありました。
ハシリドコロは、こんな暗赤紫色の花を咲かせていますが、アルカロイド系の猛毒植物であるようです。
登山道の脇に生えていたネコノメソウの仲間です。約が橙赤色から淡橙黄色であるところから、ミチノクネコノメソウであると思われます。
ミチノクネコノメソウは、この辺りに群落を作っていました。
白い花弁と暗赤色の葯がとても美しいコントラストを見せてくれるヒゲネワチガイソウです。
山道のいたるところで、このヒゲネワチガイソウを観察することができました。
間もなく六本木峠に到達しました。右に行けば大菩薩嶺に至りますが、今日は左側に道をとって、鶏冠山を目指します。
登山道の途中には、こんな根っこの張り出した道がありました。歩きにくいことこの上ない道でした。
山道を登る途中で車が通れるような林道を横切ると、間もなく鶏冠山(黒川山)と示された標識が立っていました。周囲の見晴らしが利きませんから、ここから見晴らし台方向へ向かいます。
見晴台まで来ました。ここまで来ると、一番最初に紹介した大菩薩嶺と富士山の勇姿が間近に望めましたが、遠くに南アルプスの山並みが美しく見渡せました。
目線をやや右側に移すと、奥秩父の山並みが見事です。国師ヶ岳、金峰山、瑞牆山などが見渡せました。
見晴台から鶏冠神社方面へ山道を辿っていくと、アセビの樹にこんなに見事な花がたわわに咲いていました。
こちらが鶏冠神社の祠です。直ぐ前に鶏冠山(標高1,718m)の標識が立っていました。
鶏冠神社は岩峰の頂にありましたが、そのすぐ裏側には、イワカガミの小群落がありました。
ピンク色のイワカガミは、蕾の状態のものがまだたくさんありましたから、まだ咲き始めたばかりであると思います。
鶏冠神社の祠の前から撮影したものですが、このように枯れ木の向こう側に奥多摩の山並みが見えました。
鶏冠神社から来た道を戻ってきたところ、往路では気が付かなかったフデリンドウが目につきました。
登山道の脇の笹の葉の上に紅い色が目につきました。ベニボタルの仲間であると思います。
コケの間に薄紫色のスミレが1輪顔を出していましたが、タチツボスミレであると思います。
タチツボスミレは、花弁の内側に毛が生えていません。
朝早く登ってくるときには、花が開いていなかったのですが、昼過ぎに山道を戻るとこんなに可愛いヒメイチゲの花がたくさん目につきました。
ヒメイチゲはキクザキイチゲはアズマイチゲと同じキンポウゲ科の山野草ですが、とても小さくてともすれば見落としてしまいそうな可愛い花です。登山道の途中で目にすることができました。
これは、ミヤマカタバミです。やはり朝方登っている途中では蕾ばかりが目立ちましたが、帰り道では見事に花開いていました。5弁の花弁には紫色の筋があるところが特徴です。
これはセントウソウであると思います。平地では3月頃から花を見ることができますが、ここは標高が高いですから、5月の今の時期に咲いているものと思います。
このスミレは、葉が細かく5全裂しているところから、ヒゴスミレであると思われます。同じ仲間のエイザンスミレより、葉が細く分裂しています。
登山道を戻ってきたら、チョウが翅を広げていました。よくみるとキベリタテハです。翅が大分痛んでいることから、昨年の秋に発生した個体が、成虫越冬したものと思います。まさか、こんなところで観察できるとは、思ってもいませんでした。
花弁が白いスミレも咲いていました。葉が丸い形をしているところから、マルバスミレであると思います。