4月20日(土)に訪れたわけですが、この翌日には北日本で時ならぬ大雪を記録しました。この日は、午後から低気圧の接近で天候が崩れると予報されていましたから、午前中に山の花道を歩くことにしました。
山の花道を登り詰めて尾根道に出たところに標識がありました。右に日向山、」左奥が登ってきた山の花道、左手前が丸山方面になります。
登山道のすぐ脇には、ミツバツツジが大きな花をつけていました。春先を彩る代表的なツツジの仲間です。
尾根道沿いには、葉と一緒に花を咲かせるヤマザクラが、白い花弁を広げていました。
春型のベニシジミが、山道にワンポイントの彩りを添えてくれました。近くの草むらに翅を休めたところです。
尾根道の標識があったところから日向山へ続く階段です。ここから300mくらいで山頂ですから、ほんの一息というところです。でも、昨年ここを登った時は、とても息を切らせていたように思い出しました。
日向山の山頂直下の急な階段に取り付くと、間もなくヤマツツジのオレンジ色の蕾がたくさんついているのが目につきました。
こちらには、既に花を開いたヤマツツジもありました。
日向山の山頂へ登り詰めたところにこのジュウニヒトエの大きな花株がありました。急な階段を上ってきたご褒美のように見えます。でも、去年はあんなに息を切らせていたのに、1年間を通して続けてきた山登りで体が慣れてきたのか、今年はとてもすんなりと登ってこれたように思います。
ここが日向山(標高633m)の山頂にあった標識です。
山頂は、樹木に囲まれていますが、かろうじて南側の樹間に双子山か武川山か分かりませんが、秩父の山並みが覗いていました。
日向山を下って、登ってきた山の花道からは軟体側の道を谷川方向に下ると、このツクバネウツギの花が迎えてくれました。白い花弁に細かい毛がびっしり生えているのが分かります。
山道の脇には、このフデリンドウのまさに咲こうとしている蕾が目につきました。
カタクリの花もたくさんありましたが、既に花期を過ぎて、寂しい花姿です。
こちらはヒトリシズカの小群です。山のいたるところにその姿を見ることができました。
このヒトリシズカの群生はとても見事でした。緑が芽生え始めた森の中でも、ひときわ目を引く存在でした。
でも、こんな風に1本だけ咲いている姿が、ヒトリシズカの名前を示しているようにも思えます。
白い花をたくさんつけたこの花は、マルバコンロンソウです。円心形の小葉がその名前の所以でもあります。
日向山から花道を下ってきたところにあった谷川です。
谷川沿いには、このナガバノスミレサイシンが白い花を咲かせていました。
こちらはアケボノスミレです。葉を展開する前に花を咲かせるところが特徴です。
ピンク色のこのアケボノスミレが、早春の山でとてもよく目立つ存在です。
横から見ると、アケボノスミレの距は太くて丸みのあることが分かります。
これも谷川の風景です。若葉がやっと芽生えてきたばかりです。
ここにもイカリソウが咲いていました。
1輪だけ咲いていたイカリソウの花ですが、こうして見ると、名前の由来となっている碇形がよく分かります。
日向山から丸山へ続く尾根道の上から武甲山と秩父の山並みを望んだところです。ヤマザクラの花が咲いていて、早春の山の雰囲気がとても心地よいものでした。
山の花道にはエンレイソウも大きな葉を展開していました。
エンレイソウの花は薄いピンク色ですが、薄い黄緑色の葉とともに、とてもやわらかい雰囲気を醸し出しています。
バレーダンサーが両手を広げてポーズを取っているように、エンレイソウの可愛らしい姿がありました。
谷川の散策路脇には、ニリンソウが白くて可憐な花を咲かせていました。白い花弁と雄しべに囲まれて、黄色いめしべがよい調和を醸し出していると思います。
ここには、ニリンソウの大群落がありました。葉に深い切れ込みがある形が独特で、淡い斑があるところが特徴的です。
山の花道に隣接して、この「木の子茶屋」があります。ここから車道を少し歩いて、丸山に続く登山道へ足を向けました。
車道の脇には、ムラサキケマンの可愛い花も咲いていました。
今回の山歩きでは、とてもたくさんの花を撮影することができました。その全てを紹介したいのですが、編集する時間がとれません。ゴールデンウィークまでに観察した自然の姿を紹介しきれないのではないかと、心配になってきました。