三床山の楽しい尾根歩き

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このところ、すっかり山歩きの魅力にはまってしまったコーヒー党です。
この日は、とても暑い一日でしたが、自然観察と山歩きの足慣らしを兼ねて、栃木県佐野市郊外にある三床山へ行ってきました。麓の鹿島神社の脇にある広い駐車場に車を駐め、そのまま三床山(標高335m)の山頂を極めた後、二床山を経由して一床山(標高320m)までを巡る、岩場の続く尾根歩きを楽しんできました。
これは、二床山への尾根道から振り返って撮影した三床山の容姿です。低山歩きと甘く見ていたところ、途中で道を間違えてかなりロスをしたこともありますが、頂上直下には結構な岩場の急登があり、山頂へたどり着いた時にはへばってしまいました。
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スタート地点である、鹿島神社の駐車場で車を降り、トレッキングシューズに履き替えてさて出発しようとすると、すぐにピンク色の4枚の花弁が可愛いアカバナが出迎えてくれました。
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鹿島神社の脇から登山道に入ると、たくさんのヤブランの花穂が目につきました。まだ蕾のままで花は開いていません。写真では青紫色に写っていますが、実際にはもっとピンク色味が強かったように思います。
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登山道の脇にはピンク色の数mmくらいしかない、小さい花もたくさん咲いていました。唇形をしたこの花はキツネノマゴです。面白い名前だと思いますが、何故こんな名前が付いたのかは分かりません。
東京周辺でも普通に見られる花ですが、こうしてアップで撮影するとちょっと目新しい感じがします。
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こちらは、高さが1m近くにもなる花茎が、少し倒れ掛かるように咲いていたキク科の仲間の白い花です。この種類はとても識別が難しので、私が調べても名前も分からないだろうと思っていましたが、葉がとても大きかったことと背丈が高かったことを頼りに確認していくと、オオバヨメナに一番近いと思われました。
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登山道のすぐ脇にあった樹液のシミ出た樹の肌には、とてもたくさんのチョウや昆虫の仲間が集まっていました。
上の2頭のチョウはサトキマダラヒカゲで、下側にいるのはヒカゲチョウです。写真には3頭しか写っていませんが、この周辺にはまさに乱舞といっても良いくらいたくさんのチョウが舞っていたんですよ。そんな様子をここで紹介できないのが残念です。
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こちらは同じ樹の樹液をなめに集まってきていたアオカナブンです。結構大きめで立派な体つきをしていました。
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これはあまりお近づきしたくない、とても大きなハチの仲間です。お腹の波型の黒斑の入り方から、モンスズメバチになると思います。この他にも大きなキイロスズメバチもいましたが、刺されないようにおっかなびっくり撮影しましたから、残念ながらピンボケの写真しか撮れませんでした。
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登山道の脇にちょっとした沼のように、水が溜まった場所がありました。その周辺に、ピンク色の小さい花が咲いていました。ミゾソバの花です。アップで撮影すると、花弁に透明感があり、意外に可愛い花です。タデ科の花ということですが、小さいから見落としてしまいがちです。
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こちらもとても小さい花です。かなりアップで撮影したものですが、これはミズヒキの花になります。細い花穂に直径が2~3mmほどの小さい花をたくさんつけています。よく見ると花弁は4枚ですが、白い部分と赤い部分が半分づつあるのが分かります。
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いよいよ登山道は出尾根コースという細い山道に入ってきました。噴き出す汗を拭き拭き、一歩一歩登っていると、足下にクヌギの実が落ちていました。未だ青々していますが、風に吹かれて落ちてしまったのでしょう。秋の近づきを感じさせられる風情でした。
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葉の上でジッとしていたのに、近づくとコソコソッと葉影に隠れようとしていたこの昆虫は、アカスジキンカメムシの5齢幼虫になります。成虫は、カメムシの中で一番美しいとされていますが、幼虫は成虫とは似つかわしくない、一番美しいカメムシからは程遠い容姿です。
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草むらの中に、こんな面白い形をしているキノコがありました。骨がたくさんあるパラソルが逆さになって本当にキノコ型になったようです。
調べてみると、キツネノハナガサという名前のキノコであることが分かりました。付近に何本も生えていましたから、ちょっとしたおとぎの国の雰囲気でもありました。
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谷筋に、赤い実をたくさんつけた樹がありました。あまり近寄れませんでしたから、300㎜の望遠レンズを取り出して木の実を撮影したものです。これは、サンショウの実になるようです。メジロやキジバトなどの野鳥がこの実を食べるとのことですが、赤い果皮の部分を食べるのではなく、その中の黒い種子を餌として飲み込んでいるのだそうです。
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ピンク色の小さい花をたくさんつけている花穂がありました。撮影した時にはもちろん名前も分かりませんでしたが、後から調べてみると、どうやらヌスビトハギの花になるようです。そういえば、先日レンゲショウマを観察するために足を運んだ御岳山で、あしだちの植物の先生から教えてもらったばかりでしたが、すっかり忘れておりました。
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ちょっとピンぼけのこの写真は、ヒメウラナミジャノメです。東京周辺でも観察することができるチョウですが、ここでも草原を中心にたくさん観察することができました。
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木の枝に留まっていたこのチョウは、ヒメジャノメです。同じ仲間のコジャノメより明るい環境を好むチョウですが、ここでは登山道の途中の薄暗い林内で観察しました。
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白くて小さい花がそこかしこに花を咲かせていました。もちろん名前も分からないまま撮影してきましたが、調べてみたらマツカゼソウという名前が付けられていました。
白い花弁は4枚です。図鑑を見ると、ミカン科とされていましたから、へぇそうなんだとちょっと驚きました。
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緑色の腹部を見せている、見たこともない面白い色合いのクモの仲間がいました。いつものことながら、とりあえず撮影です。後から調べてみると、ワキグロサツマノミダマシという名前であることが分かりました。
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苔むした木の肌に、ひときわ大きいキノコが生えていました。サルノコシカケです。この日、観察したキノコの中では、これが一番大きくて立派なものでした。
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登山道が次第に高度を上げるに連れて、カエルが跳ねるようになりました。薄茶色をした結構大きなカエルです。草むらに飛び込んで、ちょっとポーズをとってくれましたから、すかさず撮影することができました。
後から調べてみたら、アカガエルであることが分かりました。
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三床山の頂上直下の急登に取り付きました。ザレ場に足を撮られながら喘ぎ喘ぎの登攀です。一息入れた時に、ふと足元を見ると青いドングリが落ちていました。
ここにも小さい秋を見つけました。疲れを癒してくれる可愛い奴です。
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やっとたどり着いた三床山の山頂です。300mの低山と甘く見ていたのがイケなかったのでしょう。かなり登ってから道を間違えたことに気付き、登り直したこともありますが、頂上直下の急登で体力を消耗し、山頂に着いたときはヘロヘロ状態で、暫くは動くことすらできませんでした。
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山の上には、キアゲハが翅を休めていました。でも、この個体は右の後翅が大きく欠損しています。飛ぶにも支障があるのかなと思います。
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二床山へ続く尾根道を歩いている時に、たぶんカシワの樹になると思いますが、樹上にかなり大きなバッタの仲間を見つけました。これも、300㎜の望遠レンズを取り出して撮影したものです。大きさは間違いなく5cm以上はあったと思います。緑色をしていたこのバッタを図鑑を調べてみると、キリギリス科のクダマキモドキになるようです。樹上で生活する種類であるとのことでした。
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ここが二床山の山頂です。三床山からいくつかのピークを乗り越えて到着しました。標高が出ていませんから、高さは分かりませんが、一床山へ向かう通過点ですから、記録として撮影しました。
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ササの葉の上に留まっていたのはヤマキマダラヒカゲです。後翅の基部にある3つの小斑が不揃いであるところが特徴です。同じ仲間のサトキマダラヒカゲは、この小斑が規則正しく並びます。
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トゲトゲがまだ青いままのクリのイガが落ちていました。ここにも小さい秋見~つけたと、レンズを向けました。暑い暑いとはいうものの、時間は少しずつ秋へと向かっていることが実感できました。
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シダの葉の上に翅を休めていたのは、林内の暗い環境を好んで生息する蛇の目チョウの仲間のコジャノメです。図鑑によれば、幼虫はイネ科のチヂミザサやアシボソを食草とするとされていました。
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葉の上で前の脚を長くのばしていたこのクモの仲間は、チュウガタシロカネグモということでした。お腹の模様が今まで見たこともない配色ですから、マクワウリのようだなあと思いました。
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先ほどまで晴れていて太陽が燦々と輝いていたのに、遠くから雷の音がゴロゴロと響いてきます。早く下山しなければ、夕立に見舞われてしまうと思います。この暑さの中で、雨具を着るのは嫌だなと思いながら、足は自然に早まります。一床山(標高320m)の山頂に到着したところで、未だ雨は降っていませんでしたが、この後、下山途中に激しい夕立に見舞われてしまいました。
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これは、一床山の山頂で見つけたヒョウモンチョウの仲間です。写真を撮って後から確認するとツマグロヒョウモンの♂であることが分かりました。
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by coffeeto2 | 2012-09-17 19:48
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