乗鞍岳に登るために、8月下旬の最終週は、その周辺で過ごしてきましたが、最終日は畳平から桔梗ヶ原にかけてじっくりと自然観察をしてきました。これはその時に撮影した
キベリタテハです。
キベリタテハは高山蝶として観察できるチョウの仲間の一種ですが、ここでは鶴ヶ池の周辺にある登山道の脇で撮影することが出来ました。特徴としては、上面は暗赤紫色をしていますが、翅の縁には黄色い帯が明瞭に認められます。また、その基部には、青色の斑が目立ちます。
キベリタテハの翅の裏面は、黒褐色で目立つ模様がありませんが、縁取りは白っぽくなっています。
桔梗ヶ原で見つけたのでキキョウの花だと思ったのですが、
エゾオヤマリンドウの蕾になると教えていただきました。
桔梗ヶ原では、草原でこの
クモマベニヒカゲも撮影することが出来ました。
桔梗ヶ原から北アルプスの山々を望んだところです。中央に穂高連峰がそびえていますが、その左奥に槍ヶ岳の勇姿が認められます。また、左手前の雲の間に頭を覗かせているのが、活火山である焼岳です。
これは、
ノアザミであると思われますが、アザミの仲間も種類がたくさんあって、私には正確に識別することが出来ません。桔梗ヶ原では、割合たくさん観察することが出来ました。
せり科の
シシウドの仲間になると思います。頭花に吸蜜する
ハナアブの仲間がいました。
こちらは、黄褐色の花穂を立てている
ネバリノギランの群落です。花穂を触ってみたところ、名前のとおり粘々する状況でした。
桔梗ヶ原には、このような
ヤマハハコの群落も認められました。
桔梗ヶ原の中を通る乗鞍スカイラインの脇に、このように赤い実をつけた小低木がありました。
あしだちの仲間から、
ナナカマドであると教えていただきました。
畳平に隣接する鶴ヶ池の周辺になりますが、このように、
ヨツバシオガマと
ウサギギクのコラボレーションもありました。
畳平から見上げた山の中腹に、このような岩の造形美がありました。
こちらの黄色い花は、
シナノオトギリになると思われます。花は黄色ですが、蕾は赤色をしています。
畳平の花畑で観察した、
コバイケイソウです。今年は、花穂をつける数がとても少なかったという話を聞きました。
こちらは、畳平の花畑で観察した
ミヤマコウゾリナです。たくさんの花をつけていました。高山帯の礫地に生えるキク科の多年草です。
イワギキョウの花ですが、これは今が盛りとばかりに、至る所でこの青紫色の爽やかな花を観察することが出来ました。
花弁に艶のあるこの黄色い花は、
ミヤマキンポウゲになると思われます。
鶴ヶ池を挟んで、中央の奥に聳え立つ山は恵比須岳です。左側の畳平バスターミナル周辺の建物と、右側のハイマツの中にあるのが私が泊まった山小屋(白雲荘)です。
砂礫地帯には、この
トウヤクリンドウもたくさん観察することが出来ました。
こちらは、もう盛は過ぎていますが、
コマクサの花です。花期は7月初旬から8月終わりにかけて、かなり長い期間になるようです。
ウサギギクで吸蜜していた
クジャクチョウです。前翅だけではなく、後翅にも見事な目玉模様があります。
乗鞍を後にして、乗鞍スカイラインを走るシャトルバスの車内から撮影した、穂高連峰の山並みです。